放っておくのはNG!
冷えが引き起こす体の不調

体の冷えは冬の寒い時期ならでは…と思っていませんか?実は、夏でもそのリスクがあるのです。電車内やオフィスなどでの冷房のききすぎによって、体を冷やしてしまう女性は少なくありません。夏を快適に過ごすためにもエアコンなどの冷房機器は必要不可欠ですが、注意しなければ、体がだるくなったり疲れやすくなったりする「クーラー病」の原因になってしまいます。
そこで今回は、体の冷えのメカニズムやおもな症状、体を冷やさないための予防策、冷えてしまった場合の対処法についてご紹介します。

体が冷える原因

体の冷えは、おもに下記のようなことが原因といわれています。

  • ●運動不足による筋肉の衰え

    筋肉量が少ないと、体内で生み出せる熱も少なくなるため、体が冷えやすくなります。男性よりも女性の方が冷えを感じることが多いのは、筋肉量の差も影響しているのです。

  • ●ストレス過多、睡眠不足

    生活習慣の乱れは、自律神経のバランスが崩れる原因になります。

  • ●冷たい飲食物のとりすぎ

    体の中から冷えてしまうので注意が必要です。

夏は冷房も冷えの原因に

夏は、冷房が体の冷えの原因となってしまうことがあります。人間の体温調節は、自律神経によって行われています。自律神経の体温調節機能によって、暑いと血管が拡張されて体から熱が放出され、逆に寒いと血管が収縮して熱を逃がさないようになっているのです。

夏の暑い日には血管が拡張されて熱が放出されますが、冷房などによって体が冷やされることによって、逆に血管が収縮。血管が収縮すると、血流が滞り、冷え性を招く可能性があります。

また、寒暖差のある外と室内との行き来を繰り返していると自律神経は混乱し、正常な体温調節ができなくなってしまいます。寒暖差によって体のエネルギーも大量消費されてしまうため、知らず知らずのうちにバテないように注意が必要です。

冷えた体内では何が起こるのか

血流が悪くなる

体の冷えによって血管が収縮すると、血流が悪くなります。血流が滞ることで毛細血管まで温かい血液が流れず、ますます手足が冷えてしまうのです。また、人間の体は冷えると内臓を先に温めようとするため、血液は体の中心に集中します。そのため、末端となる手足に十分に熱が行き届かないというのも、手足の冷えが慢性化しがちな原因のひとつです。

老廃物が溜まる

冷えで血流が悪くなると代謝が低下し、体内には老廃物が溜まりやすくなります。また、お尻や太ももといった下半身に老廃物が蓄積されると、女性の敵ともいえる「セルライト」というかたまりになることも。肥満や生活習慣病の原因にもなりえます。

免疫力が低下する

体温が下がることによって、免疫力も低下してしまいます。冷えによって疲労を感じやすくなったり、風邪を引きやすくなったりするのもこのためです。免疫力が低下したままだと、生活習慣病やアレルギーといった病気につながる可能性もあります。冷えを予防し、体が正常に機能する体温を維持することが大切です。

体の冷えが招くさまざまな不調

肉体面の不調

  • ●慢性的なだるさや疲労感
  • ●頭痛
  • ●不眠
  • ●便秘・下痢
  • ●食欲不振
  • ●肩こり
  • ●腰痛
  • ●むくみ

特に女性の場合は、体が冷えることによって生理痛が重くなったり、手足がむくみやすくなったりします。冷えによる不調は、いずれも生活や仕事に大きな影響を与えてしまうため、日頃から予防策をとることが大切といえます。

精神面の不調

体の冷えによる精神面の不調としては、イライラを感じやすくなってしまうことが挙げられます。冷えによってだるさや頭痛、腹痛といったさまざまな体の不調が続き、その状態が慢性化してしまうと、うつ状態になる可能性もあります。

体の冷えの予防策

ここからは、体の冷えの予防策について見ていきましょう。冷えを予防するには、適度な運動やバランスのとれた食事が効果的です。また、薄着になりすぎないよう、服装を調節したり、夏でも冷房や扇風機の使い方に注意したりすることも大切です。

有酸素運動が効果的

適度な運動によって筋力をつけて血行を良くしたり、心身をリフレッシュさせて自律神経を整えたりすることが大切です。自律神経を整えるための運動としては、激しい運動ではなく、呼吸を意識して無理なく続ける有酸素運動がおすすめ。ウォーキングやジョギング、ストレッチなど、普段運動に慣れていない人でも始めやすい運動があります。

服装や飲食物にも要注意

服装や飲食物の面でも、冷えの予防をしましょう。体感温度は人によって異なるため、自分に合った服装をすることが大切です。特に、冷房にあたることの多い夏場は、着脱して調節することができる服装を意識したり、ひざ掛けや腹巻などを活用したりすることがおすすめです。

また、夏はアイスクリームをはじめとする冷たい食べ物や飲み物をとりがちですが、これは体を冷やす原因となります。涼しい空間ではできるだけ温かい飲食物をとるようにすることも必要です。

クーラーや扇風機の風にあたりすぎない

クーラー病にならないための設定温度は、25~28℃とされています。それ以下にならないように注意しましょう。外と室内の温度差を5℃以内に保つことで、自律神経の混乱を抑えることができます。長時間クーラーを使っている場合は、時には窓を開けて外の空気を室内に取り入れることも大切です。

また、クーラーや扇風機の風向きも意識してください。冷風が体に直接あたっていると、体が冷えるリスクがより高くなってしまいます。風向きをコントロールして、直接冷風があたらないように工夫しましょう。

体が冷えてしまった場合の解消法

体の冷えをなるべく早く解消するためには、乱れてしまった自律神経を整え、血行を良くする必要があります。運動や入浴、食事などの生活習慣の改善を意識しましょう。

軽めの運動や入浴で血流を改善

冷えを解消するためには、血流の改善が必要です。体の不調が出ているときに激しい運動をすることは難しいため、歩く時間を長くしてみたり、屈伸運動をしたりといった、軽めの運動で血行を良くしていきましょう。また、シャワーではなく湯船にしっかりと入ることも、全身の血流改善に効果的です。ぬるめのお湯に浸かって体を温めましょう。血流改善だけでなく、リラックス効果も期待できます。

温かい食事をとる

冷えた体に冷たい食べ物や飲み物を入れてしまうと、内側からも体を冷やしてしまいます。さらに、胃腸にも負担がかかってしまうため、温かい食べ物、発汗作用のある食べ物を意識して食事に取り入れるようにしましょう。体を温める食材や飲み物には、おもに次のようなものがあります。

生姜・ネギ・ニラ・ニンニク
紅茶・ほうじ茶・ウーロン茶・生姜湯 など


冷たいコーヒーや緑茶、牛乳といった飲み物は体を冷やしてしまうため、冷えによる不調が出ているうちは避けるようにしましょう。

~おわりに~
冷えの原因は日々の生活習慣と生活環境の両方にあるため、日々の暮らし方や生活空間の気温を意識し、対策することが大切です。冷えは慢性的な体の不調や、さまざまな病気を引き起こすリスクを高めます。暑いと感じる夏場でも、冷房の使い方や冷たい飲食物のとりすぎに十分気を付けて、体を冷やさないようにしましょう。