
不眠対策にもおすすめ!
更年期世代に効果的なストレッチとは?
顔がほてる、眠れない、疲れやすい、気持ちが落ち込みやすい…。40~50代の女性の中には、こうした更年期ならではの不調を感じている方もいるのではないでしょうか。これらの不調や睡眠の質を改善する対策のひとつとして、就寝前に軽いストレッチをするのがおすすめです。
ここでは、更年期世代に就寝前ストレッチがおすすめ理由から取り組む際のポイント、実際のストレッチのやり方まで、詳しくご紹介します。
更年期世代が不眠に悩まされる理由
女性は、閉経を迎える前後の更年期になると、女性ホルモンの分泌が減少します。すると、自律神経の乱れや、その他さまざまな不調が起こるだけでなく、筋力もこれまでより衰えやすくなります。代表的な不調としては、不眠のほかにも顔のほてりや発汗をはじめ、慢性的な疲労感やめまい、肩こり、頭痛などがあり、不安感や気分の落ち込みといった精神的不調を覚える場合も少なくありません。
こうした複数の要因が重なることで、ますますストレスがかかり、なかなか寝つけなかったり、夜中に汗をかいて目覚めてしまったり、眠りが浅くなったりしてしまうこともあるのです。
就寝前ストレッチが更年期世代におすすめできる理由
更年期の不調対策のひとつとして、就寝前ストレッチの習慣を持つことがおすすめです。その理由について、詳しく見ていきましょう。
ホットフラッシュを起こしにくい
更年期症状のひとつであるホットフラッシュ(のぼせやほてりのこと)は、女性ホルモンのエストロゲン減少によって、血管の収縮と拡張をコントロールする自律神経のバランスが乱れることで起こります。
また、すでにホットフラッシュに悩んでいる方は、強い運動によってホットフラッシュが起きてしまうこともあります。そうした不安から激しい運動は敬遠しがちかもしれませんが、深呼吸をしながらじっくり体を動かすエクササイズやストレッチは、ホットフラッシュを起こしにくいためおすすめです。安心して取り組みやすい点でも、ストレッチは更年期世代向きでしょう。
自律神経のバランスを整え、睡眠の質改善が期待できる
夜になってもなかなか寝つけない理由として、自律神経が関係しています。心身を落ち着かせて眠りやすい状態にするには、副交感神経が優位でなくてはいけません。
ストレッチで筋肉や関節をじっくり伸ばすと、副交感神経が活発に働くようになります。就寝前ストレッチによって、リラックスした状態で入眠できるよう、身体の状態を整えることができるのです。

むくみや身体のこり、血流改善などに効果的
運動不足や疲労が蓄積されると筋肉は硬くなり、血管が圧迫されます。すると血行が滞り、身体全体に酸素や栄養が行き届きにくくなってしまいます。むくみや肩こり、腰痛などは、こうしたことが原因で起こります。
ストレッチで筋肉をやわらかくほぐすことで、圧迫されていた血管が緩まり、身体の痛みやこりの改善が期待できるでしょう。
忙しい方や運動が苦手な方でも取り組みやすい
仕事や家事などでまだまだ忙しい日々を過ごす更年期世代にとって、身体を動かすためだけの時間を確保することは意外と難しいものです。また、長く運動をしていないと、スポーツやエクササイズに対して苦手意識を抱いてしまう方もいるでしょう。
その点、就寝前の10分程度を使って行うストレッチは、誰でも気軽に実践できます。いくつかのメニューを組み合わせて、毎日継続することも可能です。
代謝が上がり、体型の悩みにもアプローチできる
ストレッチを習慣化することで、日中にこり固まった筋肉をほぐし、むくみの改善効果が期待できます。また、血行が促進されると代謝も上がるので、脂肪を燃やしやすい状態にも身体が整います。
更年期は女性ホルモンの減少と筋力低下によって以前よりも太りやすい状態といえますから、代謝が上がることで体型を保ちやすくなる点で、ストレッチの更年期世代へのメリットは大きいです。
更年期世代におすすめの就寝前ストレッチのポイント

就寝前ストレッチを始めるなら、いくつか押さえたいポイントがあります。具体的なポイントについて確認しましょう。
食事や入浴を済ませて、就寝10~15分前に行う
ストレッチを行った後は副交感神経が優位となり、入眠しやすい状態になっています。食事や入浴は済ませておき、スムーズに布団に入れるようにしましょう。ストレッチは、就寝の10~15分前に行うのが理想です。
部屋の照明は暗くし、リラックスできる空間で行う
ストレッチを行うときは、部屋のメインの照明を消して間接照明やキャンドルを使うのがおすすめです。目に光が多く入ると交感神経が刺激されて、眠りにくくなってしまうためです。心地良い音楽やアロマなども活用して、心身がリラックスできる空間でストレッチを行いましょう。
汗をかいたり息切れしたりするほどのきついストレッチは避ける
就寝前のストレッチは、あくまで筋肉を心地良く伸ばせる程度にとどめてください。無理に可動域を広げようと積極的に体を動かすことで汗をかいたり、息切れしたりするほどのハードな運動は、交感神経が刺激されて眠りにつきにくくなってしまうため避けましょう。
更年期世代が取り組みたい3つの就寝前ストレッチ
就寝前ストレッチのポイントを押さえたたら、あとは実際に取り組むだけ。具体的に3つのストレッチの方法についてご紹介しましょう。
脚を壁に上げるポーズ
脚を壁に上げるポーズでは、その状態をキープして深呼吸するだけで、脚のむくみ解消や心を落ち着ける効果が期待できます。

- <やり方>
-
- 両脚を壁に沿ってまっすぐ持ち上げるように、仰向けになりましょう。お尻は壁につくところに、身体の位置を調整します。
- 床から脚をまっすぐ伸ばしましょう。腕は身体の横に自然に伸ばします。
- その状態で、気持ち良く深い呼吸を続けます。
- <ポイント>
- 太ももの裏に痛みを感じる場合は、お尻を壁から離しても問題ありません。両脚全体が気持ち良く脱力できる位置でキープしましょう。
背骨のストレッチ(キャット&カウ)
背骨のストレッチでは、背中全体のこりの解消や、姿勢改善の効果が期待できます。

- <やり方>
-
- 手は肩の下、ひざは腰の下を目安に四つん這いの姿勢になり、一度息を吐ききります。
- 息を吸いながら、背骨を尾骨のほうから一つひとつ反らせていきます。手のひらで床を押しながら目線とともに胸は斜め上の方向に押し出し、耳と肩の距離は離して首を長くするように意識します。
- 吐く息で、背骨を尾骨のほうから一つひとつ丸めていきます。手のひらで床を押しながら、目線はおなかをのぞき込みましょう。
- そのまま吸う息と吐く息の呼吸のペースに合わせて、背骨を気持ち良く動かします。
仰向けのねじりのポーズ
仰向けのねじりのポーズは、体をねじって内臓や消化器が刺激されることで体内のめぐりが良くなり、むくみや便秘が改善されたり、自律神経を安定させたりする効果が期待できます。また、腰回りの緊張をやわらげるので、腰痛対策としても効果的です。

- <やり方>
-
- 仰向けになり、両ひざを立てます。
- 両腕は真横に開きます。
- 両ひざを無理のない範囲で左側に倒し、体をねじります。心地良く感じる範囲で行ってください。
- 柔軟性に余裕があれば、目線(顔)は脚を倒した方向とは反対側に向けます。そのまま、じっくりと呼吸をしてください。
- 吸う息で顔と脚を中央に戻したら、反対側も同様に行います。
~おわりに~
不眠などの更年期の不調緩和には、就寝前のストレッチが効果的です。今回ご紹介したもの以外にも、就寝前に取り入れたいストレッチはさまざまあり、体調や身体の状態に応じて、こりや硬さを感じる部分を積極的にほぐすのが大切です。
総合スポーツクラブのルネサンスでは、全身を効率良くほぐせるストレッチやヨガに取り組めるプログラムを複数ご用意しています。個々のレベルに合わせたレッスンを展開しているため、運動が苦手な方や更年期の不調を感じがちな方でも、安心してエクササイズをスタートしていただけます。
この機会にぜひ、更年期の不調緩和にも役立つストレッチやエクササイズを始めてみてはいかがでしょうか。 見学・体験のご案内