サウナでのヒートショックとは?原因や症状、安全な入り方を解説
寒い季節になると、ヒートショックによる体調トラブルが気になる方も多いのではないでしょうか。
とくに、サウナと水風呂を繰り返すことで温度差が大きくなり、リスクが高まる場合もあります。
水風呂が身体に与える影響や、安全にサウナを楽しむにはどうすればいいのか、不安や疑問を感じることもあるかもしれません。
高齢の方や持病がある方にとっては、より慎重な利用が求められます。
本記事では、ヒートショックの基本やサウナで起こる理由、症状、事故の例、安全な入り方について紹介します。ルネサンスのサウナを安心して楽しむためにも、ぜひ参考にしてみてください。
教えてくれたヒト
- サウナ・スパ健康アドバイザー、熱波師
バンジーMASA - スポーツクラブで運動指導に長年携わり、ルネサンスでサウナ・スパ健康アドバイザーおよび熱波師としても活躍。趣味はキャンプと温泉・サウナ巡りで、全国各地で最高のととのいを日々探求。安全で楽しいサウナ習慣を広めることをライフワークにしている。
ヒートショックとは?
ヒートショックとは、急な温度差によって血圧や脈拍が大きく変動し、心臓や脳などに一時的な負担がかかる状態のことです。
暖かい場所から寒い場所へ、またはその逆への移動により血管が急激に収縮、拡張し、身体がその変化に対応しきれないと、めまいや立ちくらみといった症状が現れることがあります。
■ ヒートショックが起こる仕組み
体調や年齢に合った入り方を意識すれば、安心してサウナを楽しむことができますよ!
サウナでヒートショックが起こる理由
サウナでのヒートショックは、高温と低温の急激な切り替えによって、血圧が大きく変動することが原因です。
ヒートショックのリスクを理解するためには、なぜサウナで血圧が変化しやすいのか、そのメカニズムを知っておくことが大切です。
ここでは、サウナ特有の温度環境と、家庭の入浴との違いについて見ていきましょう。
サウナ特有の温度差による血圧変動
サウナでヒートショックが起こる最大の原因は、サウナ室と水風呂の極端な温度差です。
サウナ室の温度は80〜100℃と非常に高く、この環境で身体が暖まると、血管が拡張して血圧が一時的に下がります。
その直後に、15〜20℃程度の冷たい水風呂へ入ると、今度は血管が急激に収縮し、血圧が一気に上昇します。
このように、短時間のうちに血圧が大きく変動すると、心臓や脳に強い負担がかかり、ヒートショックを引き起こすリスクが高まるのです。
サウナと家庭入浴との違い
家庭のお風呂では、ぬるめのお湯にゆっくり浸かることが多く、温度差もそこまで大きくありません。
そのため、血圧の変動は比較的ゆるやかで、身体への負担も少なく抑えられます。
一方、サウナでは高温、低温の環境を短時間で行き来するため、身体が受ける刺激が強くなります。
特にはじめて利用する方や、寒暖差に弱い体質の方は、少しずつ慣らしていくことが重要です。
心地よく入ることが、安全に「ととのう」ための第一歩になりますよ。
サウナで発生した事故の実態
ヒートショックによる体調不良や事故は、決してまれなものではありません。実際に、全国のサウナ施設では救急搬送に至るケースも報告されています。特に高齢の方が多く、無理な入り方が原因になることもあります。
例えば、郡山地方広域消防組合(※)の発表によると、2013年から2022年の10年間で、郡山市内のサウナにおける救急搬送事例は101件。そのうちおよそ7割が60歳以上の方でした。おもな症状は、失神や意識障害、めまいなどです。
また、全国的にもサウナ中の倒れ込みや転倒、心肺停止などの事故は報告されており、注意を怠ると深刻な事態につながる可能性があります。
※参考:郡山地方広域消防組合「【サウナに関連した救急統計について(PDF)】」(2023 年6月14日発表)
疲労や水分不足の状態でサウナを利用すると、どなたでもヒートショックの危険性が高くなります。
だからこそ、体調管理と正しい入り方がとても大切です。
ヒートショックを防ぐ安全なサウナの入り方
サウナを安全に楽しむには、急な温度差をできるだけ避けること、無理をしないこと、そして体調を整えておくことが大切です。
ヒートショックは、ちょっとした不注意やオーバーペースでも起こることがあります。
ここでは、サウナの前後で気をつけたいことや、サウナ室、水風呂、外気浴の入り方について、順を追ってご紹介します。
サウナ前の準備と水分補給
サウナに入る前は、体調をチェックし、問題がないことを確認しましょう。少しでもだるさやめまいがあるときは、無理に入らず休憩することが大切です。
また、事前の水分補給も欠かせません。常温の水やスポーツドリンクを、目安として300~500ml程飲んでおくと、脱水や血圧の急変を防ぎやすくなります。アルコールを飲んだ直後や、食後すぐのサウナ利用は避けましょう。
身体をシャワーで軽く温めてから入れば、温度差による負担をやわらげることもできます。
サウナ室での過ごし方
サウナに入る時間は、体調や経験に合わせて調整しましょう。
初心者は5~8分程を目安に、慣れてきた人でも10~15分以内にとどめるのが安心です。
体勢は座るか、脚を下にしてリラックスできる姿勢をとるのが理想。無理に我慢せず、「ちょっと熱いかも」と感じたら、すぐに出るようにしましょう。
また、ミストサウナは湿度が高く、体感温度が上がりやすいため、短めの時間からスタートするのがおすすめです。
水風呂の入り方
サウナのあと、いきなり水風呂に入るのではなく、まずはかけ水で身体を少しずつ慣らしましょう。
脚→腰→肩→頭と、順番に水をかけることで、身体がびっくりしにくくなります。
水温は15~20℃程度が理想とされています。冷たすぎる水風呂は、血管への負担が大きくなるため注意が必要です。
外気浴、休憩の取り方
水風呂のあとにしっかりと休憩を取ることで、自律神経が整いやすくなり、「ととのう」感覚につながります。
外気浴や休憩は、目安として5~15分程。ベンチやリラックスチェアに座り、深呼吸をしながら身体の落ち着きを待ちましょう。
風が強い日や寒い屋外では、バスタオルなどで身体を保護するのもおすすめです。冷えすぎを防ぐことで、体調を崩しにくくなります。
そして、もっと大切なのは無理しないという気持ちです。
今日はちょっと短めにしよう、という判断が、長く安全に楽しむコツになります。
こんな症状が出たら注意?ヒートショックの初期症状
サウナや水風呂のあとに体調がいつもと違うと感じたら、ヒートショックのサインかもしれません。
ヒートショックは突然起こることが多く、初期症状を見逃すと重症化する可能性があります。
- <代表的なヒートショックの初期症状>
-
- ・めまい
- ・立ちくらみ
- ・吐き気
- ・冷や汗
- ・動悸(心臓のドキドキ)
- ・頭痛
これらの症状が出たときは、すぐに利用を中止して休憩してください。
涼しい場所で深呼吸をして身体を落ち着かせ、それでも回復しない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
さらに重症化すると、意識がもうろうとしたり、倒れ込んだりするおそれがあります。
サウナ中は常に「いつもと違う感覚」に気づけるよう、自分の身体としっかり向き合うことが大切です。
違和感をそのままにせず、すぐに行動する意識が、自分の命を守る第一歩になります
安全にサウナを楽しむための設備とアイテム
ヒートショックを防ぎながらサウナを楽しむには、設備の環境やアイテム選びも大切です。
ここでは、サウナを安心して楽しむために知っておきたいポイントをご紹介します。
温度管理がしやすいサウナがおすすめ
サウナ施設を選ぶときは、温度や時間を自分で調整しやすいかどうかを確認しましょう。
遠赤外線サウナのように温度設定が一定のタイプは、極端な温度変化が起きにくく、ヒートショックのリスクを軽減できます。
また、水風呂の温度が安定している施設や、かけ水、シャワーで身体を慣らしやすい動線がある施設も安心です。
自分にとってちょうどいい温度を選ぶのが、サウナを長く楽しむコツです。
ヒートショック予防のために備えたいアイテム
サウナを安全に楽しむために、次のようなアイテムがあると便利です。
■ ヒートショック予防のために備えたいアイテム
| アイテム | 使い方 |
|---|---|
| 温度計やタイマー | 自分の体調に合わせて時間を管理。特に慣れていないうちは、時間のかけすぎに注意。 |
| 水分補給用ボトル | こまめな水分補給がヒートショックの予防につながります。常温の水やスポーツドリンクが◎。 |
| サウナマットやタオル | 直接座るのが不安な方は、マットを使うことで衛生面も快適性もアップします。 |
体調やその日のコンディションに合わせて、無理せず使いこなしていきましょう。
ヒートショックを防いで、安心してサウナを楽しもう
サウナと水風呂を繰り返すことでヒートショックが起こりやすいといわれていますが、正しい知識と対策を心がければ、過度に怖がる必要はありません。
水分補給、時間管理、外気浴といった基本を守ることで、安全にととのう体験ができます。
ルネサンスのサウナでは、温度管理がしやすい環境や、水風呂、外気浴スペースなど、安全に配慮した設備をご用意しています。
「サウナがはじめてで不安」「まずは雰囲気を見てみたい」といった方も、お気軽に見学や体験をご利用ください。
見学・体験のご案内
よくある質問(FAQ)
Q. サウナでヒートショックを防ぐにはどうすればいいですか?
A. ヒートショックを防ぐには、急激な温度変化を避けることが大切です。
入る前に常温の水で身体を慣らし、サウナは5~10分を目安に。
出たあとはかけ水をしてから水風呂へ入り、外気浴や休憩をはさみましょう。
Q.高齢者がサウナを利用しても大丈夫ですか?
A. 高齢者でも体調が安定していれば、無理のない範囲で利用可能です。
低温サウナ(60~70℃)や短時間の利用を選び、立ち上がるときはゆっくりと動きましょう。
水風呂に入るときは、脚先から徐々に身体を慣らすようにしてください。
Q. ヒートショックの初期症状が出たときはどうすればいいですか?
A. めまいや吐き気、動悸などを感じた場合は、すぐにサウナから出て、涼しい場所で安静に休みましょう。
症状が改善しない、または意識がもうろうとする場合は、すぐに医療機関を受診してください。