
アフターバーン効果を狙ったダイエットに最適なトレーニングとは?
ダイエットやボディメイクのために運動に取り組む際に重視したいのが、脂肪燃焼効果です。トレーニングによって効果的にカロリーを消費するには、「アフターバーン効果」を活用すると良いでしょう。
本記事では、アフターバーンのしくみや、具体的にどのようなトレーニングによって効果を得られるのかを解説していきます。

教えてくれたヒト
- 株式会社ルネサンス
羽藤トレーナー - フィットネストレーナーとして、トレーニングやレッスン指導を経験したのち、フィットネス商品開発チームにてスタジオプログラムの開発・管理業務に携わる。
アフターバーンが起こるメカニズム(しくみ)

「アフターバーン(Afterburn)」とは、運動後の代謝活動を指す言葉で、トレーニング後もエネルギー消費が続く現象のことを意味します。
トレーニングやエクササイズで身体を動かすと、「代謝の活性化」「グリコーゲン消費の促進」「酸素消費量の増加」が体内で引き起こされます。このような現象が運動後もカロリー消費を活性化させ、アフターバーンを引き起こす働きを持っているのです。
代謝の活性化
筋肉は、たくさんの筋繊維という繊維でできています。強度の高い運動をすると、筋繊維の損傷や軽度の炎症が起こり、これらの修復や回復に必要なエネルギーをまかなうために、体内では代謝が活性化されます。
グリコーゲン消費の促進
グリコーゲンとはグルコース(ぶどう糖)の重合体で、肝臓や筋肉に多く含まれます。血糖値を維持したり、筋肉では筋運動のエネルギー源として使われたりします。そのためトレーニング後は特にエネルギー需要が高くなり、アフターバーンも引き起こされることになります。
酸素消費量の増加
運動によって酸素消費量が増加することで、トレーニング後身体はしばらく酸素消費量が高い状態です。酸素消費量が増えると、体内のエネルギー生産も活性化されるため、運動後にエネルギー消費が続きます。
アフターバーンの具体的な効果・メリット
アフターバーン効果を得られると、運動後も代謝が活性化された状態が続くため、より高い脂肪燃焼効果が期待できます。
アフターバーン効果の持続時間は、運動後24時間から72時間程度です。運動したときだけにエネルギーが消費されるわけではないため、より効率の良いダイエットやボディメイクができるようになるでしょう。
- <アフターバーンの主な効果>
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- 運動後のエネルギー消費の増加
- 代謝の向上による脂肪燃焼効果、冷え性の改善、美肌効果など
- 筋肉量の増加
- 心臓血管機能の向上
なお、効果の程度や継続時間は、トレーニングの種類や強度のほか、個人の体格によって変動することに留意しましょう。
筋力が高く筋肉量の多い方ほどアフターバーン効果も高くなる傾向があるため、トレーニングを継続することがポイントです。
アフターバーン効果が期待できる運動
アフターバーン効果は、どのような運動によって引き起こすことができるのでしょうか。
ここでは、「高強度インターバルトレーニング(HIIT)」「筋トレ」「有酸素運動」の3つに分けて見ていきましょう。
高強度インターバルトレーニング(HIIT)

高強度インターバルトレーニングは英語で「High Intensity Interval Training」といい、頭文字を取った略語で「HIIT」と呼ばれています。
HIITは、負荷の高い運動と小休憩を繰り返すことで、高強度な運動で身体を限界まで追い込むと、脂肪を燃焼しやすい状態を維持できるようになります。その結果、より高い脂肪燃焼効果と筋肉増量効果が期待できるのです。
HIITは、回数や運動強度に明確な決まりはありませんが、「20秒間全力で動く」⇔「10秒休憩」を8回繰り返すトレーニングが効果的な方法とされています。はじめのうちは、前半4回、後半4回と2セットに分けて行うのもおすすめです。
HIITについては、下記記事や動画で詳しく解説しています。
関連記事: 話題の筋トレ「HIIT」とは?メリットや自宅でできる運動方法を紹介
YouTube動画: 【スプロール50回チャレンジ!】脂肪燃焼&全身筋トレできる「バーピージャンプ」全力でやってみた
筋トレ

筋トレも、しっかりと負荷をかけて取り組むことで、体内で酸欠状態を効率良く作り出し、アフターバーン効果を引き起こすことができます。
筋トレをメインにダイエットを行えば、体脂肪を減らした後も必要な筋肉量を維持できるため、リバウンド防止にもなるでしょう。また、鍛えたい部位に筋肉をつけられたり、普段使わない筋肉を鍛えられたりと、ボディメイクや姿勢の改善にも効果的です。
アフターバーン効果を得るには、次のようなトレーニングがおすすめです。
- ・ウエイトトレーニング
- ダンベルやマシンを使って行うウエイトトレーニングなら、日常生活ではかからない高い負荷をかけられます。
ジムやスポーツクラブで取り組む場合は、自宅では難しい背中や胸を重点的に鍛えるメニューがおすすめです。ラットプルダウンや、プッシュアップバーを使ったメニューが良いでしょう。 - ・スクワット
- スクワットはマシンを使う必要がなく、自宅でもできるトレーニングです。
基本のスクワットは、足を肩幅程度に開き、背筋を伸ばした状態で腰を下ろしていくことが大切です。しゃがむ深さや足幅の広さを変えることで、鍛える部位や強度を調節できます。初心者は基本のスクワットを行い、慣れてきたらより負荷の高いタイプに挑戦するなどして強度を調節してみましょう。
有酸素運動

有酸素運動も、ハードなメニューをこなすことで体内酸素消費量が増加し、筋肉もダメージを受けます。体内ではこうしたダメージからの回復に向けてエネルギー消費が促進されるため、アフターバーン効果が期待できます。
アフターバーン効果を得るには、ランニングや水泳、格闘技、ダンスなどの全身運動がおすすめです。
これらの運動において、運動の強度を上げる工夫をしてみましょう。例えばランニングでは速く走ったりアップダウンの激しいコースを選んだり、水泳ではバタフライなど運動強度の高いフォームで泳いだり、格闘技やダンスでは心拍数を上げるようなボクササイズや激しい振り付けのプログラムに取り組んだりすることで、通常の運動よりも多くのカロリーを消費し、アフターバーン効果を得られます。
アフターバーン効果を高めるには

より高いアフターバーン効果を得るためには、運動強度や時間に配慮し、運動前後の過ごし方も見直すことが大切です。以下で、アフターバーン効果を高める方法について説明します。
運動強度の目安
アフターバーン効果を得るには、負荷の高い運動をこなす必要があります。
目安としては、運動中の最大心拍数が70~80%となる程度です。これは、運動をしながらの会話が難しく、息切れする状態と考えて良いでしょう。
運動時間の目安
アフターバーン効果を得るための運動時間は、種目によって異なります。
目安としては、HIITは20分程度、筋トレや有酸素運動は30~60分程度です。
なお、運動時間が長ければ長いほどアフターバーン効果も大きくなりますが、無理をして長時間トレーニングをすると、ケガや体調不良のリスクも高くなります。自分の体力やトレーニングへの慣れに合わせて、適切な運動時間となるように調整しましょう。
初心者の場合は、まずは15~30分の範囲でスタートし、慣れとともに時間を延ばしていくことをおすすめします。
そのほかの注意点
アフターバーン効果を得るには負荷の高い運動をこなす必要があるため、休養や睡眠を十分にとり、栄養補給にも配慮しましょう。
- ・休養
- 適切な休養をとらずに高強度な運動をすると、過労の原因となります。運動後はきちんと休息をとり、筋肉を休めてください。
- ・睡眠
- 睡眠不足は、アフターバーン効果を減少させる原因のひとつです。十分に睡眠をとった状態で運動に取り組みます。
- ・栄養補給
- 運動後は、栄養バランスのとれた食事をとる必要があります。高強度なトレーニングによってダメージを受けた筋肉を回復させるにはタンパク質が必要なため、特にタンパク質を意識してとるようにしましょう。
アフターバーン効果を狙ったトレーニングにはジムがおすすめ
アフターバーン効果を得るためには、負荷の高いトレーニングを行う必要があります。マシントレーニング向けの設備や格闘技系・ダンスレッスンなどのプログラムが充実したジムを利用すれば、初心者の方でもより効率良くトレーニングを継続できて、ダイエットやボディメイクに向けてモチベーション高く取り組むことができます。運動習慣のない方や1人で運動するのが苦手な方も、効果的にアフターバーン効果を得られる方法です。
総合スポーツクラブのルネサンスでは、ジムやプールはもちろん、HIITや格闘技系レッスンなどの楽しみながら脂肪燃焼効果を高められるプログラムが充実しています。お近くのルネサンスでは体験や見学も可能なため、自分に合ったレッスンを見つけて、ぜひチャレンジしてみてください。 見学・体験のご案内