
週1でもOK?水中ウォーキングの効果と正しい歩き方を解説
「運動しなきゃ」と思いつつ、何から始めればよいか迷っていませんか?そんな方におすすめしたいのが、水の特性を活かした水中ウォーキングです。浮力により関節への負担を軽減でき、水の抵抗によってしっかりとした運動効果を得られるため、運動が苦手な方や中高年の方にも最適な運動といえます。
とはいえ、「週に1回だけで本当に効果があるの?」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。毎日続けないと効果がないのでは…と感じている方こそ、まずは正しい方法と頻度を知ることが大切です。無理なく続けられる方法が見つかれば、運動を習慣にする第一歩になるはず!
本記事では、水中ウォーキングの効果や正しい歩き方、目的別の頻度と時間の目安について、紹介します。

教えてくれたヒト
- スポーツクラブ ルネサンス
那智コーチ - スイミングコーチとしての指導歴は20年。水中ウォーキングやアクアビクスのクラスも担当。「泳げない方でも楽しくプールに通える雰囲気づくり」「効果を感じられるレッスン」をモットーに指導している。
水中ウォーキングのおもな効果

水中ウォーキングには、ただ歩くだけでは得られない効果があります。水の「浮力」「抵抗」「水圧」といった特性を活かすことで、身体への負担を抑えながらも、しっかりとした運動効果を実感できるのが魅力です。
ここでは、代表的な3つの水中ウォーキングの効果をご説明します。
効果1:関節にやさしく、筋力アップも目指せる
水の浮力によって、肩まで浸かると体重は約10分の1に軽減されます。そのため、ひざや腰への負担を抑えつつ、安心して身体を動かすことができます。リハビリ中の方や、運動に不安がある方にもおすすめです。
また、水中では動くたびに水の抵抗を受けるため、普段使わない筋肉も自然と使われるようになり、全身の筋力強化につながります。特に、太もも・お尻・ふくらはぎなどの下半身を中心に、お腹や腕・背中の筋肉までバランスよく鍛えられるのが特長です。

腰~胸くらいの水深で足が底につくので、陸上運動と同じように安心して始められますよ。
効果2:脂肪を燃やして、効率良くダイエットをサポートできる
水中ウォーキングは、心拍数を適度に上げながら長時間続けられる有酸素運動です。水の抵抗により消費カロリーが増え、脂肪燃焼が促進されます。さらに、プールの水温は体温より低いため、身体が体温を保とうと働き、より多くのエネルギーを消費するようになります。
陸上ウォーキングと比較しても、水中ウォーキングは約1.3倍のカロリーを消費するといわれており、短時間でも効率よくダイエットを進めやすい運動です。
効果3:血流を促進し、心肺機能や持久力の向上にもつながる
水中では全身に水圧がかかることで血管が適度に圧迫され、血液の循環がスムーズになります。特に下半身への水圧が強いため、むくみの改善や冷えの予防にも効果が期待できるでしょう。
さらに、有酸素運動を継続することで心肺機能が鍛えられ、息切れしにくくなるなど、日常生活での動きもラクになります。体力がつき、スタミナが上がることも大きなメリットです。
水中ウォーキングの基本フォームと歩き方
水中ウォーキングを効果的に続けていくためには、まず正しい姿勢を身に付けることが大切です。
この姿勢がすべての動きの土台となり、運動効果を高めるだけでなく、身体への負担もやわらげてくれます。
- <水中ウォーキングの基本フォーム>
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- ・あごを引き、肩の力を抜く
- ・胸をはり、肩は後ろへ引く
- ・腰が反らないようにお腹に力を入れる
- ・足の裏を全部つけて、関節への負担をやわらげる


この姿勢をもとに行うのが「ベーシックウォーキング」。水中ウォーキングの基本となるメニューで、正しい姿勢でゆっくり歩くことで、水の浮力と抵抗をしっかり活かしながら、全身の筋肉をバランスよく使えます。
- <ベーシックウォーキングのコツ>
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- ・かかとから着地し、つま先でしっかり蹴り出す・・・水の中でも、地面をしっかりと踏みしめるイメージを持つと、下半身の筋肉がしっかり使われます。
- ・腕を大きく振る・・・腕を前から後ろに大きく動かすように意識しましょう。腕を動かすことで、全身のバランスがとりやすくなり、消費カロリーもアップします。
- ・歩幅は、いつもより少し広めを意識・・・ひざを高く持ち上げて大股で踏み出します。つま先やヒザは外や内に向かないよう、まっすぐ前に向けて歩くのがポイントです。


「正しい姿勢」を保ちながら歩くことが、水中ウォーキングを安全かつ効果的に行うための基本。
このほかにも、体幹をより鍛えたい方には「後ろ向きウォーキング」や、下半身を重点的に鍛えたい方には「ももあげウォーキング」などの応用メニューもあります。目的に合わせて取り入れてみるのもおすすめです。
より効果的に歩くための3つのポイント
正しい姿勢を身につけたら、次は「どんな歩き方をすればより効果的か」を考えてみましょう。ここでは、水中ウォーキングを安全かつ効率よく続けていくための3つのポイントを紹介します。
ポイント1:姿勢を正し、安定した歩行を意識する
歩くときは、姿勢を崩さないように注意します。背筋をまっすぐに保ち、目線はやや前方に向けます。足はかかとが床につくようにしっかり着地し、一歩ずつ丁寧に歩きましょう。水深によって歩きやすさは異なりますが、自分が無理なく背筋を伸ばせる深さで歩くのがポイントです。
無理にスピードを上げる必要はありません。まずは「ゆっくり、正確に」を意識して歩いてみましょう。
ポイント2:腕と脚を大きく動かして全身を使う
水中では、手足を動かすたびに水の抵抗を受けます。この特性を活かして、腕や脚を大きく動かすことで全身運動につなげましょう。
水をしっかりかくように、腕を大きく動かすことで、肩まわりの筋肉もしっかり鍛えられます。脚は太ももから動かす意識で、大きく一歩ずつ踏み出しましょう。足の裏全体を使って水を押し切るように進むことで、脚の筋力やバランス感覚の強化にもつながります。
ポイント3:呼吸を意識して、疲れにくい歩き方を身に付ける
水中では、つい呼吸が浅くなりがちです。意識的に一定のリズムを保つことで、呼吸が安定し、フォームの乱れや疲労感も抑えやすくなります。
呼吸を意識すると、自然と力も抜けてリラックスした状態で歩けるようになります。心肺機能への負担も減り、長く続けやすい歩行につながるでしょう。
【目的別】水中ウォーキングの最適な頻度と時間

水中ウォーキングは、自分の目的に合わせて頻度や内容を調整することで、より効果的に成果を得ることができます。それぞれのニーズに合ったおすすめの方法をご提案します。
ダイエット効果を狙うなら、週3回以上がカギ
脂肪を効率良く燃やしたい場合は、週3回以上を目安に水中ウォーキングを取り入れるのがおすすめです。心拍数が上がるインターバルトレーニングを取り入れると、さらに効果的。
- <おすすめの水中ウォーキングメニュー>
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- ・1回30分~1時間、週に3回以上の実施を目安にする
- ・「2分間の早歩き+1分間のゆっくり歩き」を1セットとし、5セット繰り返す

例えば、お腹周りを意識するなら、水中で膝を胸に近づけるように大きく足を引き上げながら歩いたり、上半身を左右にひねりながらテンポよく腕を振って歩いたりすると、腹筋周りにしっかりアプローチできます。
慣れてきたら目的に合った新しいウォーキングメニューにも挑戦してみましょう。
筋力アップが目的なら、1回30分を週2~3回が目安
筋力を高めたい方は、週2~3回、1回あたり30分を目安に取り組むのが理想的です。
- <おすすめの水中ウォーキングメニュー>
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- ・1回30分の運動を週2~3回行う
- ・足を高く上げたり、腕を大きく振ったりするなど、動きにメリハリをつける
- ・少し速く歩いたり、動くスピードを調整したりして、水の抵抗をしっかり活用する
「どの筋肉を使っているか」を意識しながら動くことで、より効率的に筋肉へ刺激を与えることができます。
腰や足の負担を軽減したい方は、週1回から無理なくスタート
腰やひざに不安がある方、久しぶりに運動を再開する方は、週1~3回を目安に、無理のない範囲で始めてみましょう。
- <おすすめの水中ウォーキングメニュー>
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- ・最初は1回30分程度からスタートする
- ・慣れてきたら、少しずつ時間やスピードを調整する
- ・歩行時は、肩の力を抜き、おなかに軽く力を入れ、背筋をまっすぐに保つなど、フォームを意識して取り組む
無理なく続けることで、体力の向上や疲れにくい身体づくりにもつながります。
効果を出したいならルネサンスで体験を

「効果を実感したい」「自分のフォームを確認したい」という方には、ルネサンスの水中ウォーキングプログラムがおすすめです。専門のコーチが正しい姿勢や動作を丁寧にアドバイスし、効率的に成果を引き出せるフォームを身につけられます。
目的や部位に応じた正しい姿勢や歩き方を学ぶことができ、効果をより高める実践的なメニューにも取り組めます。体験をご希望の方は、お気軽にお申込みください。
よくある質問(FAQ)
Q. 週1回の水中ウォーキングでも効果はありますか?
A. はい、週1回からでも体力や筋力の向上、代謝アップなどの効果が期待できます。特に運動習慣のない方や体力に不安のある方には、まず週1回から無理なく始めるのがおすすめです。
一方で、ダイエット効果をしっかり狙いたい場合は週3回以上、筋力アップを目的とするなら週2~3回、1回30分程度の運動が理想的とされています。目的に合わせて、少しずつ頻度や内容を調整していくことが、継続と成果につながります。
Q. 水中ウォーキングで鍛えられる筋肉はどこですか?
A. 水中ウォーキングでは、太もも・お尻・ふくらはぎなどの下半身を中心に、お腹や腕・背中の筋肉もバランスよく鍛えられます。
Q. ウォーキングと水中ウォーキングどっちが痩せますか?
A. 同じ時間運動するなら、水中ウォーキングの方が効率よくカロリーを消費できます。水中ウォーキングはウォーキングに比べて約1.3倍のカロリーを消費します。