
水中ウォーキングでダイエット!効果を高める歩き方とメニューを紹介
若い頃と同じ生活をしているのに太りやすくなったり、医師に減量をすすめられたりして、ダイエットを決意する方は少なくありません。でも、いきなり激しい運動を始めるのは不安ですよね。
そこでおすすめしたいのが、水中ウォーキングです。水中ウォーキングは陸上でのウォーキングより身体への負担が軽いだけでなく、正しいフォームで歩けば短時間でもしっかり脂肪を燃焼することができます。
今回は、水中ウォーキングの正しいやり方や初心者向けメニューなどについて、眞田コーチに聞きました。

教えてくれたヒト
- スポーツクラブ ルネサンス
眞田コーチ - スイミングコーチとしての指導歴は4年。成人向けスイミングスクールや水中運動スクールを担当し、初心者から経験者まで、幅広い年齢層への指導を行っている。「誰でも無理なく楽しめるレッスン」をモットーに、一人ひとりに寄り添った丁寧なサポートを心がけている。
水中ウォーキングはなぜダイエットに効果的?
まずは、水中ウォーキングがダイエットに効果的な理由を4つ紹介します。
1. 運動が苦手な方や体力がない方でも続けやすい
肩まで水に浸かると、浮力の働きで体重は約10分の1に感じられるともいわれています。身体が軽く感じられるため、運動が苦手な方や体力がない方でも無理なく取り組むことが可能です。
関節にかかる体重の負荷が軽減されるため、腰やひざに痛みがある方にもおすすめです。
2. 水温と水の抵抗で消費カロリーが増える
体温より温度が低い水中にいると、人間の身体は体温を一定に保とうとして代謝が上がります。これが脂肪燃焼の促進につながるポイントのひとつ。
また、水中で身体を動かすと、水の抵抗で自然と運動強度が上がり、陸上でのウォーキングより脂肪燃焼が加速します。身体活動の強さを表す「運動強度(METs)」で見ると、陸上でのウォーキングは3.5METs、水中ウォーキングは4.5METsです。この結果からも、水中ウォーキングはより効果的な運動であることが数値からもわかります。
3. 水圧でインナーマッスルが刺激され、お腹まわりが引き締まる
水中ウォーキングは、水の中の不安定な環境でバランスを保ちながら動くため、自然とお腹に力が入りやすくなります。
このとき使われているのが、腹横筋や腸腰筋などの体の深部にあるインナーマッスルです。姿勢を支える役割があり、鍛えることで体幹が安定しやすくなります。
さらに、水の抵抗を受けながら歩くことで、お腹まわりの筋肉にもじわじわと負荷がかかり、引き締め効果が期待できます。
4. 血行が良くなってむくみが解消される
水中ウォーキング中は全身に水圧がかかり、血液やリンパの流れが良くなります。すると、水分や老廃物が排出され、むくみの解消にも◎。代謝の向上も期待でき、むくみにくく、疲れにくい体質づくりをサポートしてくれます。
スイミングコーチが教える!水中ウォーキングの正しい姿勢
水中ウォーキングでしっかりダイエット効果を得たいなら、歩く前に正しい姿勢を身につけることが欠かせません。まずは、基本の姿勢をマスターしましょう。
ここでは、スイミングコーチが教える基本姿勢とNGパターンを紹介します。
■基本の姿勢

水中ウォーキングを行う際は、耳、肩、腰、くるぶしまでが一直線になるように立ちましょう。背筋を伸ばして立ち、あごを軽く引きます。肩の力を抜いてリラックスしつつ、胸を張って肩甲骨を寄せる のがポイントです。さらに、お腹に軽く力を入れて、腰が反らないよう意識してください。
■NGパターン

多くの方に見られるのが、背中が丸まり、あごが前に出てしまう姿勢です。この状態では、お腹にうまく力が入らず、インナーマッスルが使われにくくなります。そのままの姿勢で水中ウォーキングを続けると、前のめりになりやすく、肩やひざに過度な負担がかかる原因になります。
週1回・30分でダイエット効果を高める!
コーチおすすめメニュー
続いては、ダイエットを目的とした方に向けて、スイミングコーチおすすめの水中ウォーキングメニューを紹介します
■初心者向けおすすめメニュー
メニュー | 時間 |
---|---|
ウォーミングアップ:軽い水中ウォーキング | 5分 |
ベーシックウォーキング | 5分 |
前げりウォーキング | 5分 |
ひねりウォーキング | 5分 |
サイドウォーキング | 5分 |
クールダウン:ベーシックウォーキング | 5分 |
最初と最後の5分間をウォーミングアップとクールダウンにあて、残りの20分で4種類の水中ウォーキングを行います。
脂肪を燃焼しやすくするには、週2〜3回以上の 実施が理想的ですが、初心者は週1回・30分からはじめるのがおすすめです。まずは「続けること」を目標に、自分のペースで無理なく取り組みましょう。
▼ 4種類の水中ウォーキングの動きとコツを動画でチェック
ウォーミングアップ:軽い水中ウォーキング(5分)
水の抵抗や浮力に体を慣らし、関節や筋肉を少しずつ動かすことで、ケガの予防や運動効果の向上につながります。
基本姿勢を意識しながら、ゆっくりと歩きましょう。
呼吸を整えながら、腕や脚を大きく動かし、これからの運動に向けて体を温めましょう。
ベーシックウォーキング(5分)


ベーシックウォーキングは、水中ウォーキングの基本動作です。正しい姿勢を保ちながら、ゆっくり丁寧に歩くことで、大きな筋肉をしっかり使い、脂肪燃焼を促進できます。
まず、基本姿勢を意識してまっすぐ立ち、片足を前に踏み出します。踏み込むと同時に、反対側の手を前に出しながら腰を軽く落とし、水を大きく横にかくようにして足を入れ替えましょう。
下半身の筋肉を大きく動かすことで、消費カロリーがアップし、ダイエット効果も高まります。
- ■NGパターン:膝が内側に入る
- 膝が内側に入った状態で足を踏み出すと、膝に負担がかかります。膝とつま先は同じ方向に向けることを意識してください。


前げりウォーキング(5分)


前げりウォーキングは、水中で脚を大きく前に蹴り出す動作を取り入れたベーシックウォーキングのバリエーションのひとつ。太ももの裏側(ハムストリング)をしっかり動かすことで、下半身の引き締めとカロリー消費を狙えます。
基本の姿勢を保ったまま、足の甲で水を蹴るイメージで片足を前に蹴り出します。ひざをしっかり伸ばしてから、かかとから着地するようにしましょう。脚を大きく動かすことで筋肉への刺激が強まり、効率的に脂肪を燃やすことができます。
ひねりウォーキング(5分)


ひねりウォーキングは、水中ウォーキングに体幹のひねり動作を加えた動きです。お腹周りを集中的に刺激でき、くびれづくりやウエスト引き締めに効果が期待できます。
基本の姿勢から片足を上げ、ひざと股関節が約90度になる位置まで持ち上げます。次に、上げたひざを反対側のひじに近づけるように腰をひねりましょう。この動作を左右交互に繰り返します。
- ■NGパターン:前かがみになる
- ひじを動かしてひざに近づけようとすると前かがみになり、腹筋への効果が弱くなります。ポイントは、腰のひねりを使って、ひざをひじの方に引き寄せるイメージを持つこと。体幹を意識しながら、ゆっくりと丁寧に動くのがコツです。

サイドウォーキング (5分)


サイドウォーキングは、横向きに移動する動作を取り入れた水中ウォーキングのひとつ。内ももやお尻といった、普段使いにくい筋肉に刺激を与えることができ、下半身全体の引き締めに効果的です。
身体を進行方向に対して横向きにし、基本姿勢を保ったまま半歩横に足を踏み出します。踏み出した足に体重を移し、反対側の足も同じように半歩進めましょう。ひざをしっかり曲げ、つま先とひざを外側に向けたまま行うのがポイント。
- ■NGパターン:内股になってしまう
- 内股になると、ひざを痛める原因に。股関節からしっかり外に広げ、つま先とひざが同じ方向を向くように意識してください。


クールダウン:ベーシックウォーキング(5分)
最後の5分間は、ベーシックウォーキングを使ったクールダウンを行います。運動後の身体を落ち着かせ、筋肉の緊張をゆるめることで、疲労回復やケガの予防につながります。
基本姿勢を保ちつつ、ゆっくりと大きく脚を動かしましょう。水中の浮力を利用して、関節に負担をかけずに全身をやさしく動かすイメージで進めることが大切です。
息を整えながら、今日の運動を振り返る時間としても最適です。無理のない範囲で、自分のペースを保ちながら行ってください。
眞田コーチに聞く、
水中ウォーキングでダイエットを成功させるコツ

ルネサンスのスイミングコーチ・ 眞田コーチに、水中ウォーキングでダイエットを成功させるためのポイントや、初心者でも続けやすい理由について話を聞きました。
--水中ウォーキングは、運動が不得意な方でも取り組めますか?
「もちろんです。水中ウォーキングはゆっくり歩く動作が中心ですから、運動が苦手でも問題ありません。水の浮力で身体への負担が軽くなるため、年齢を問わず始めやすいですよ。
医師からダイエットを勧められたけれど、激しい運動は不安…という方にもおすすめできます」
--効果はどれくらいで実感できますか?
「1ヶ月ほど続けると、関節の動きがスムーズになったり、日常生活で身体が軽く感じられたりといった変化が出てくると思います。3ヶ月程続けると、見た目にも効果が出てくると思いますよ」
--水中ウォーキングの際に注意すべきことがあれば教えてください。
「正しい姿勢と動き方を意識することですね。NGパターンにあるような姿勢で続けてしまうと、逆に身体を痛める可能性があります。無理のない範囲で、ゆっくり丁寧に動くことを心がけてください」
--モチベーションを保つコツはありますか?
「最初から頑張りすぎないことが大事。水中ウォーキングはゆっくり丁寧に動くことで筋肉にじわじわ負荷をかける運動なので、まずは週1回・30分からはじめて、自分のペースをつかんでいくのが成功のコツです」
--初心者なので、ほかの方の迷惑にならないか心配です。
「初めての方は誰でも不安ですよね。でも大丈夫。ルネサンスではスクール形式の水中運動プログラムもあるので、プールの使い方や、自分に合った進め方もコーチがしっかりサポートしますよ!」
仲間のがんばりがモチベーションに
水中運動スクールのご紹介
水中ウォーキングを無理なく続けていくためには、「一緒に頑張る仲間の存在」が大きな支えになります。ルネサンスでは、ほどよい運動を習慣にしたい方に向けて、水中運動スクールをご用意しています。
- 【水中運動スクールの特徴】
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- ●膝・腰にやさしい水中運動
- ●有酸素運動・筋トレ・脳トレをバランスよく組み合わせた週1回45分のプログラム
- ●泳がないので、水泳が苦手な方でも大丈夫
- ●少人数制で丁寧なサポート
「自分だけではなかなか続かない…」という方は、ぜひスクールに参加して、運動の習慣化を目指してみましょう。
~おわりに~
水中ウォーキングは、正しい姿勢と歩き方を意識しながら続けることで、無理なく脂肪を燃焼できる有酸素運動です。「健康のために運動を始めたい」「体重を減らしたいけれど、膝や腰に不安がある」という方は、ぜひ一度、水中ウォーキングにチャレンジしてみては?
初めての方や1人では不安な方は、仲間と一緒に取り組めるルネサンスの水中運動スクールがおすすめです。泳がなくてもOK、週1回・45分のプログラムで、無理なく楽しみながら続けられます。
水中運動スクールのご案内