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免疫力を高める食事って?栄養素別のおすすめ食材

風邪や体調不良だけでなく、感染症や生活習慣病などのさまざまな病気から、私たちの体を守ってくれる「免疫」機能。病気予防と健康維持のためにも欠かせないものですが、この機能は不規則な生活習慣や栄養不足によって低下してしまいます。
健康で若々しい体を保つためにも、免疫機能を衰えさせないよう、バランスの良い食事や適度な運動を実践することが大切です。

ここでは、免疫力を維持・向上させるためのポイントをご紹介。次の食事からさっそく取り入れられる、免疫力アップに効果的な食材も見ていきましょう。

免疫機能とは?

私たちの周りには、感染症やアレルギーの原因となる、ウイルスなどの有害な細菌が存在しています。これらを完全に避けて生活することは難しい中、体を守るために欠かせないのが免疫機能です。
免疫機能を高めることで、この防護システムを正常に保てるようになります。

免疫力を下げる要因とは?免疫と自律神経の関係

免疫機能の働きを低下させる大きな要因が、自律神経のバランスが乱れること。免疫と自律神経は密接な関係にあり、自律神経がバランス良く機能していることが、免疫の正常な働きにつながるともいえるのです。
自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、これらのどちらか片方だけが優位な状態が続くと、免疫機能も正常に働かなくなってしまいます。

●交感神経
活動力を高める交感神経は、日中に活動しているときに優位になります。
●副交感神経
体を回復させる副交感神経は、おもに夜間のリラックスしている状態のときに優位になります。免疫機能を正常にする働きがあるのも、副交感神経です。

自律神経のバランスを大きく変化させるのが、ストレスです。生活習慣の乱れをはじめ、心身が大きなストレスを受けると自律神経のバランスが乱れ、うまく機能しなくなってしまいます。
その結果、常に交感神経が優位な状態となりやすく、免疫機能の働きが低下するリスクも高くなります。

自律神経が乱れる原因とは?ストレスや生活習慣の乱れに要注意

頭痛、不眠、動悸…自律神経の乱れが引き起こす症状とは?

免疫力を上げるために必要な栄養素

先程も述べたように、自律神経のバランスを保って免疫システムを正常に機能させるためには、なるべくストレスを溜め込まないようにすることがポイントといえるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、生活習慣の見直しと改善。生活習慣の乱れは、心身のストレスの原因となりやすいためです。

免疫力アップのために必要な、生活習慣の3つの要素は以下のとおりです。

●バランスの良い食事
●質の良い睡眠
●適度な運動

いずれも健康維持のために欠かせない習慣ですが、ここからは「食事」に焦点をあてて見ていきましょう。免疫力の維持と向上のために取り入れたい栄養素と、おすすめの食材をご紹介します。

たんぱく質…筋肉・臓器を作り、ホルモン・酵素の原料に

たんぱく質は、筋肉や臓器、血管、ホルモンなどの大切な原料です。特に意識してとりたいのが、体内では合成できない必須アミノ酸を含んだ良質なたんぱく質。魚や肉、卵、大豆製品などの主菜に豊富に含まれています。

n-3系脂肪酸…炎症やアレルギーを抑える

体内では合成できない必須脂肪酸のn-3系脂肪酸には、炎症やアレルギーを抑える働きがあります。n-3系脂肪酸も、体内で合成することはできません。

植物油(亜麻仁油、菜種油)に加え、血栓予防作用を持つDHAやアレルギー炎症を抑えるEPAが豊富なアジ、サバ、イワシなどの青魚を積極的に食事に取り入れてみましょう。

ビタミンA…粘膜の状態を良好に保ち、細菌感染の予防に

ビタミンAは、食品には「β‐カロテン」として含まれます。皮膚や粘膜の状態を良くして、免疫力を上げる効果が期待できる栄養素です。
チーズや卵、緑黄色野菜(にんじん、かぼちゃ、小松菜など)のほか、ウナギやレバーにも豊富に含まれています。

ビタミンC…免疫細胞の働きを活性化

抗酸化作用を持つビタミンCも、免疫細胞の働きを活性化させるといわれています。
果物(柑橘類、イチゴなど)や野菜(赤ピーマン、ブロッコリー、小松菜、ほうれん草など)から多くとることができます。

ビタミンE…免疫細胞の働きを活性化させ、活性酸素の中和作用も

ビタミンEには免疫細胞を活性化し、さらに免疫抑制物質の生成を防ぐ働きも。
おすすめの食材は、アーモンドなどのナッツ類や野菜(かぼちゃ、アボカド、ブロッコリー)、魚介類(ウナギ、サンマ、タラコ)など。

乳酸菌…腸内環境改善のための善玉菌増加

腸内環境を整える乳酸菌は、免疫力を調節することで感染症などに対する抵抗力を向上させたり、アレルギー症状を抑えたりする働きが期待できることで注目されています。
乳酸菌が豊富な納豆やヨーグルト、チーズなども毎日の食事に積極的に取り入れてみましょう。

免疫力アップに期待!おすすめレシピ

続いては、免疫力の維持・向上が期待できる食材を用いたレシピをご紹介します。

サバの味噌煮

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サバの味噌煮は、EPAやDHAを多く含むサバと乳酸菌が豊富な味噌を使ったメニューです。

<材料(2人前)>
サバ(4切れ) 300g
お湯(下処理用) 適量
しょうが 1片
水 200ml
[A]
味噌 大さじ1
しょうゆ 小さじ2
酒 大さじ1
みりん 大さじ1
砂糖 大さじ2
<作り方>
準備:しょうがの皮はむいておきます。
1. しょうがは薄切りにします。
2. サバは皮目に十字に切り込みを入れます。お湯の沸いた鍋に入れてさっと湯通しし、キッチンペーパーで水気を取ります。
3. フライパンにサバを入れ、水を注いで中火にかけます。
4. 3の煮汁が沸騰したらアクを取り、1とAを加え、落とし蓋をして弱火で10~15分程煮ます。
5. フライパンからサバを取り出し器に盛り付け、残りの汁はとろみが出るまで中火で煮詰めます。それをサバにかけて完成。

レシピ引用:クラシル

レバニラ炒め

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ビタミンAが豊富な豚レバーとニラを使ったレバニラ炒め。ビタミンAは脂溶性(油脂で溶ける)ビタミンのため、油で炒めることで吸収率がアップします。そのため、炒め物に用いると◎。

<材料(2人前)>
豚レバー 150g
もやし 1袋
ニラ 1束
牛乳 適量
片栗粉 50g
塩こしょう 少々
サラダ油 大さじ3
ごま油 大さじ1
[A]
酒 大さじ2
しょうゆ 大さじ2分の1
おろししょうが 小さじ1
[B]
酒 大さじ2
砂糖 小さじ1
しょうゆ 大さじ1と2分の1
<作り方>
1. 豚レバーは食べやすい大きさに切り、牛乳に15~20分漬け込んでくさみを取る。水でさっと洗い、水気を拭き取る。
※豚レバーは脂肪や血のかたまりを取り除いてください。
2. ボウルにAを入れて混ぜる。豚レバーを入れて全体に絡ませ、10分置いて下味をつける。
3. ニラは根元を切り落とし、4cm幅に切る。
4. ボウルにBを入れて混ぜる。
5. 豚レバーに片栗粉をまぶす。
6. フライパンにサラダ油を入れて熱し、豚レバーを揚げ焼きにする。油はキッチンペーパーなどで拭き取る。
7. 同じフライパンにごま油を入れて熱し、豚レバーと4を入れて絡めるように中火で炒める。もやし、ニラを加えて塩こしょうをふり、全体に絡まるように炒め合わせる。

レシピ引用:DELISH KITCHEN

じゃがいもとピーマンのごま和え

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じゃがいもとピーマンのごま和えは、ビタミンCを含むじゃがいもとピーマンを使ったレシピです。
ビタミンCは水溶性ビタミンで熱に弱いため、生で食べられる野菜や果物がおすすめです。しかし、じゃがいもやさつまいもは、デンプンでビタミンCを包み込むことで、栄養素が熱で壊れることを防ぐため、加熱してもOK。
一方、ピーマンは生でも食べられる物なので、炒めすぎずにさっと火を通せばビタミンCを残すことが可能。直接火にかけず、電子レンジで調理するとより多くビタミンCを残せますよ。

<材料(2人前)>
じゃがいも 300g
ピーマン 3個
ごま油 大さじ1
[A]
めんつゆ(2倍濃縮) 大さじ3
白すりごま 大さじ2
砂糖 小さじ1
<作り方>
準備:じゃがいもは芽を取り、皮をむいておきます。
1. じゃがいもは一口大に切り、耐熱ボウルに入れてふんわりとラップをかけたら、600Wのレンジで5分加熱します。
2. ピーマンはヘタと種を取り、5mm幅の縦切りにします。
3. 中火で熱したフライパンにごま油を入れ、2を炒めます。
4. 3に火が通ってきたら、1とAを入れ、味がなじんだら完成です。

レシピ引用:クラシル

トマトとアボカドのナッツあえ

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トマトとアボカドのナッツあえは、アボカド、ナッツといったビタミンEを含む食材を用いたメニュー。ナッツは細かく砕くことで、和え物やサラダに取り入れられます。

<材料(2人前)>
トマト(小) 1個
アボカド 2分の1個
アーモンド 30g
水 大さじ2
塩 小さじ2分の1
レモン果汁 小さじ1
わさび 少々
<作り方>
1. トマト、アボカドは一口大に切っておきます。
2. アーモンドはミルかすり鉢でペースト状になるまですります。水、レモン果汁、塩、わさびを加えて混ぜます。1を和えたら完成。

レシピ引用:株式会社ノヴァ

バナナヨーグルト

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便をやわらかくする水溶性の食物繊維と、便のかさを増す不溶性の食物繊維がバランス良く含まれたデザートです。

<材料(2人前)>
バナナ 2分の1本
ヨーグルト 大さじ3
オリゴ糖 お好みで
<作り方>
1. バナナを細かく切ります。
2. ヨーグルトに切ったバナナを入れます。
3. オリゴ糖をかけて完成です。

レシピ引用:クックパッド

~おわりに~
免疫力を高める栄養素と食材は多くあります。特定の物ばかり食べるのではなく、それぞれの栄養素をバランス良く適量とることが大切。日々の食事のバリエーションを広げ、いろいろな食材を取り入れるようにしてみましょう。

また、免疫力アップのために併せて実践したいのが、十分な睡眠と適度な運動です。運動不足を感じている方も、まずは簡単なストレッチや散歩からでもいいので、積極的に体を動かしてみましょう。

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記事監修

株式会社ルネサンス 管理栄養士 石神 咲希

フィットネストレーナーとして栄養・運動指導を経験したのち、現在はボディメイク系プログラムの開発や自治体向け栄養セミナーの講師、さらにジュニアアスリートへの栄養サポートなど、さまざまな分野に携わる。