ラットプルダウンの正しいやり方と効果
【種目別トレーニングガイド】
「ラットプルダウンをしているのに、背中に効いている感覚がない」「気づくと肩がすくんでしまう」「マシンの設定方法がよくわからない」——そんな悩みを抱えていませんか。
メリハリのある身体づくりに欠かせない背中のトレーニングの中でも、マシンを使う「ラットプルダウン」は初心者でも取り組みやすく、最初の一歩としておすすめの種目です。ただし、負荷の調整や姿勢を間違えると、狙った筋肉になかなか効きません。
そこで、ラットプルダウンの正しいフォームや手順、効果を高めるコツについて、スポーツクラブルネサンスの小林トレーナーに教えてもらいました。
教えてくれたヒト
- スポーツクラブルネサンス 小林トレーナー
- 2008年、ルネサンス入社。ルネサンス東広島24にフィットネス社員として着任。フィットネスチーフを経て、全社のフィットネス部門を管理するフィットネス事業チームの課長代理に就任した。2023年よりルネサンス赤羽の支配人、2025年よりルネサンス・イオンタウン吉川美南の支配人となり、現在はルネサンス吉川と2店舗で支配人を務める。「1つのクラブを任せてもらえるおもしろさと、現場でお客さまと接するおもしろさの両方を味わっています」
ラットプルダウンとは?概要・対象の筋肉・メリットを紹介
ラットプルダウンは、専用のマシンを使い、横長のバーを頭上から首の後ろへと引き下げることで背中の筋肉を鍛えるマシントレーニングです。
ここでは、ラットプルダウンの基礎知識と、鍛えられる筋肉、取り組むメリットを紹介します。
ラットプルダウンが「背中トレーニングの基本」といわれる理由
ラットプルダウンは、背中の下部から両脇の下にかけて扇状に広がる「広背筋」を鍛える種目で、懸垂(自重トレーニング)と似た動きを、マシンを使って安全に行えるのが特徴です。
懸垂は自分の体重すべてを持ち上げる必要があるため、筋力に自信がない方や女性には負荷が高すぎることも…。ラットプルダウンは、自分の状態に合わせて重さを細かく調整でき、動作の軌道も決まっているため、初心者や女性でも取り組みやすいのがメリットです。
トレーニングをはじめたばかりで、「ダンベルを持つのは恥ずかしい」「フォームが間違っているのでは」と周囲の目が気になる方も、安心して取り組める種目です。
ラットプルダウンで鍛えられる筋肉は大きく3つ
ラットプルダウンで鍛えられる筋肉は、おもに「広背筋」「僧帽筋」「上腕二頭筋」の3つが挙げられます。
背中の下部から両脇にかけて扇状に広がる広背筋は、引く動作のメインターゲットとなる筋肉。特に広背筋の上部に効かせやすいのが、ラットプルダウンの特徴です。
首から肩、背中の中央にかけて広がる僧帽筋も、バーを引く動作で連動して働きます。ただし、僧帽筋ばかりに力が入ると広背筋への刺激が弱まるため、あくまで広背筋をメインに意識することが大切です。
腕の力こぶにあたる上腕二頭筋も、バーを引き寄せる際の補助筋として働きます。
これらの筋肉は、ハンドルを引く動作で背中に刺激を与える「ローイングマシン」や、ダンベルを使って肩甲骨を寄せながら背中の上部を鍛える「リバースフライ」といった種目でも鍛えることが可能です。
男性には逆三角形の体型づくり、女性には後ろ姿の引き締め・猫背改善も
ラットプルダウンで背中を鍛えると、肩甲骨周りの筋肉がしっかり動くようになります。すると、縮んだ胸の筋肉が開き、前に引っ張られて丸まっていた肩が自然な位置に戻り、背筋が伸びた姿勢を維持しやすくなるでしょう。
スマートフォンを見る時間や、デスクワークの時間が長い方に多い猫背や巻き肩の改善にもつながります。男性なら逆三角形の体型づくりに、女性なら後ろ姿が引き締まった美しいスタイルづくりに役立ちます。
ラットプルダウンの正しいやり方とフォーム
ここからは、ラットプルダウンの正しい手順とフォームを見ていきましょう。
関連動画:女性も必見!きれいな背中!ジムトレ定番「ラットプルダウン」の効果的な使い方1. セットアップ
シートをまたいで座り、両足の裏をしっかりと床につけます。
太もものパッドがゆるいと、バーを引いたときに上半身がぶれ、背中に効かせたい刺激が逃げてしまうため、太ももとパッドのあいだに隙間ができないよう、しっかりと固定しましょう。
重さは、フォームを保って10回程度行える重さが最適です。シールなどで示されている「男性」「女性」それぞれの目安を参考に、最初は「少し物足りない」と感じる程度の重さに設定し、数回試して自分に合った重量を見つけましょう。
続いて、グリップを調整します。
グリップは、肩幅の約2倍が目安です。バーが曲がっている位置から、指1本分外側を握りましょう。
2. 首の根元に向かって引き下ろす
背筋を伸ばし、胸を張った状態で、後頭部側の首の根元に向かって引き下ろします。
3. 元の姿勢に戻る
首の後ろまで引いたら、力を抜かず、2~3秒かけてゆっくりと戻します。腕が伸びきらない位置までゆっくりと戻し、同じ動作を繰り返します。
初心者向けの回数・セット数・頻度の目安
初心者は、1回につき10回×2~3セット、週に2~3回からはじめましょう。
余裕が出てきたら重さを上げて構いません。ただし、トレーナーなどにフォームを見てもらい、間違ったフォームが定着していないか確認してからステップアップすることが大切です。
トレーナーが教える!よくある間違いとNGフォーム
ラットプルダウンで背中の筋肉にしっかり効かせるには、正しいフォームで動作することが重要です。背中ではなく腕や肩が疲れたり、痛んだりするときは、フォームを見直しましょう。
ここでは、よくあるNGフォームを紹介します。
肩がすくむ
肩がすくんだ状態(両肩が持ち上がって首が縮こまった状態)でバーを引くと、首から肩、背中の中央にかけて広がる僧帽筋に力が入り、本来のターゲットである広背筋への刺激が弱まります。
重量を上げすぎていないか、バーを握る腕や肩に力が入っていないか、確認してみてください。
頭が前に出る
背中が丸まって頭が前に出ると、狙った筋肉に刺激が入りにくくなり、首に負担がかかる場合も…。グリップ幅が肩幅の約2倍になっているか見直し、肩甲骨から動かす意識を持ちましょう。
しんどいと感じたら、その日はお休みして大丈夫。自分の心地よさを優先してください。
ラットプルダウンの効果を上げるポイント
ラットプルダウンは、フォームを少し変えることで、身体の状態に合わせて負荷を調整できます。
ここでは、効果を高めるためのポイントを紹介します。
上腕二頭筋にも効かせたい方はグリップ幅を狭めるのがおすすめ
上腕二頭筋にも効かせたい場合は、グリップ幅を狭くしてほぼ肩幅にしましょう。
手首や肩への負担が減るので、過去に痛めたことがある方などは試してみてください。
肩に痛みがある方には「フロントプルダウン」もおすすめ
肩に痛みがある方は、上体をやや後方に倒し、鎖骨の上部までバーを引き下ろす「フロントプルダウン」を試してみましょう。
ただし、肩甲骨が寄りにくく、腕だけで引いてしまうことが多いため、基本のフォーム以上に「肩甲骨から動かす」ことを意識してください。
また、マシンのアタッチメントを変更できる場合は、Vバーなどニュートラルグリップで握れるものに付け替えると、手首や肩への負担をさらに減らせます。
グループレッスンなどを組み合わせて、背中全体を鍛えよう
ラットプルダウンは、懸垂が難しい方でも重さを調整しながら安全に背中を鍛えられる、初心者にもおすすめのトレーニングです。グリップ幅や引く角度を意識すれば、狙った広背筋をしっかり鍛えられるでしょう。
ただし、フォームにズレがあると、理想の背中にはなかなか近づけません。ケガを防いで早く効果を出すために、まずはトレーナーがいるジムでトレーニングをスタートしてはいかがでしょうか。
ルネサンスでは、背中全体を鍛えたい方に向け、ダンベルで行う「リバースフライ」などの種目を初心者から学べるグループレッスンを展開。ケガを防ぎ、狙った筋肉にしっかり効かせるための動きを楽しみながら習得できます。
美しく引き締まった後ろ姿や、逆三角形のたくましい背中を手に入れたい方は、ぜひルネサンスの見学と体験にお越しください。