理想的な筋トレの頻度は?ジム初心者が長く続けるためのコツ
筋トレを始めるとなると、週にどれくらいの頻度で取り組めばいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。特に初心者の場合、毎日ジムに通う必要はなく、続けられる範囲の頻度でメニューを組み立てることが、長く継続するためのコツといえるでしょう。
今回は、筋トレ初心者の方でも続けやすいトレーニングの頻度や、結果が出やすいメニューの作り方をご紹介します。
教えてくれたヒト
- スポーツクラブ ルネサンス
眞野トレーナー - トレーニング指導歴10年以上。パーソナルトレーニングやスタジオレッスンを通じ、多くのお客様の運動習慣作りをサポート。トレーニングの楽しさを伝えることをモットーとし、自身の筋トレ経験に基づいた、無理なく着実にステップアップできるメニュー作りを得意とする。
筋トレの頻度を決める『3つの原則』とレベル別推奨頻度
筋トレの頻度は、単に「週に何回行うか」を決めるだけでは十分とはいえません。
実際には、どの程度の負荷をかけ、どれだけ回復の時間を確保できているかによって、適切な頻度は変わってきます。
ここでは、筋トレの頻度を考えるうえで押さえておきたい基本的な考え方として、3つの原則を解説します。
これらを理解することで、無理なくトレーニングを継続しやすくなります。
原則1|効果の総量=「トレーニングボリューム」で考える
筋トレの効果は、頻度だけで決まるものではありません。重要なのは、次の4つを掛け合わせた「トレーニングボリューム」です。
- ・頻度(週に何回行うか)
- ・負荷(扱う重さ・きつさ)
- ・回数
- ・セット数
たとえば、週に1回でも負荷をかけてしっかり行うトレーニングと、週に複数回でも軽い運動を短時間行う場合とでは、筋肉に与える刺激の大きさが異なります。 初心者の場合は、いきなり高い負荷をかけるよりも、無理のない負荷で回数やセット数を安定させ、結果として適切なボリュームを確保することが大切です。
原則2|筋肉は「超回復」のプロセスで成長する
筋トレをすると、筋肉は一時的にダメージを受けます。
そしてその後、休息と栄養(特にタンパク質)をしっかり取ることで、筋肉はトレーニング前よりも少し強い状態に回復します。
この一連の流れを「超回復」と呼びます。
一般的には、筋肉が回復するまでに48〜72時間程度が必要とされています。
そのため、同じ部位を連日鍛えるのではなく、一定の間隔を空けたり、休息日を設けたりすることが重要です。
特に初心者の方が、回復しきらないうちに同じ部位へ繰り返し負荷をかけてしまうと、疲労が蓄積しやすくなり、思うように成果が出ない原因になることもあります。
筋トレの頻度を考える際には、トレーニングそのものだけでなく、回復に必要な時間も含めて計画することが大切です。
原則3|「レベル」と「目的」で最適な頻度は変わる
適切な頻度は、トレーニング経験の有無や、筋トレを行う目的によって変わってきます。
初心者の方は、回復を優先しながら週2〜3回程度の頻度で取り組むのが一般的です。
運動に慣れてきた方であれば、週3〜4回程度に増やし、鍛える部位を分けたトレーニングを行うことで、無理なく運動量を確保しやすくなります。
さらに筋力アップを目指す場合は、頻度を増やすだけでなく、負荷や休息、タンパク質を含む食事内容まで含めて考えることが重要になります。
このように、自分のレベルや目的に合わせて頻度を調整することが、筋トレを長く続け、成果につなげるためのポイントといえるでしょう。
| レベル | 推奨頻度 | 鍛える部位の分け方 | トレーニングの考え方 |
|---|---|---|---|
| 初心者 | 週2〜3回 | 全身 または 上半身/下半身 |
正しいフォームを身につけることを優先して実施。 |
| 慣れてきた方 | 週3〜4回 | 上半身/下半身/体幹 など | 部位ごとに負荷を分散し、頻度や量を徐々に増やす。 |
| 筋力アップを目指す方 | 週4〜6回 | 胸・背中・脚・肩・腕などの部位別 | 負荷・回数・セット数を管理しながら実施。 |
見た目や人生が変わるような、筋トレを習慣にする前に知っておきたい「嬉しい効果」について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
関連記事:知っておきたい筋トレの効果とメリット
筋トレ初心者が失敗しないメニューの組み立て方
1週間の筋トレメニューは、種目を適当に並べればよいわけではありません。
効果を出しやすく、かつ無理なく続けるためには、いくつかの「共通ルール」を押さえておくことが重要です。
ここでは、目的やレベルを問わず使えるトレーニングメニューの基本的な組み立て方を解説します。
この考え方を理解しておけば、後ほど紹介するメニュー例を自分用にアレンジすることもできるようになります。
ポイント①「大きな筋肉」から鍛える
脚や胸、背中といった大きな筋肉は、体の中でも特に多くの筋肉量を占めています。
これらの部位を優先的に鍛えることで、トレーニングによる刺激が全身に伝わりやすくなり、結果として運動効率が高まります。
また、大きな筋肉を使う種目は体への負荷も大きくなるため、トレーニング全体の充実度を高めやすい点も特徴です。
そのため、腕や腹筋といった小さな部位は、全身運動のあとに補助的に取り入れるのが基本的な考え方になります。
ポイント②「多関節運動」をメニューの中心にする
スクワットやベンチプレスのように、複数の関節と筋肉を同時に使う動作は「多関節運動」と呼ばれます。
これらの種目は、一度の動作で広い範囲の筋肉を使うため、短時間でも効率的に体を鍛えることができます。
一方で、特定の筋肉だけを集中的に鍛える「単関節運動」は、フォーム習得や仕上げとして有効です。
初心者の方は、まず多関節運動を中心にメニューを組み、慣れてきた段階で補助的に取り入れていくとよいでしょう。
ポイント③「押す動き」と「引く動き」のバランスを意識する
筋トレでは、体を押す動作と引く動作のバランスを取ることも重要です。
たとえば、胸や肩を鍛える種目が「押す動き」にあたるのに対し、背中を鍛える種目は「引く動き」に分類されます。
どちらか一方に偏ると、姿勢が崩れやすくなったり、特定の部位に負担がかかりやすくなったりすることがあります。
前面と背面をバランスよく鍛えることで、体の安定性が高まり、ケガの予防や日常動作の改善にもつながります。
【目的・レベル別】そのまま使える!1週間の筋トレメニュー例
ここでは、目的やレベルに応じた具体的な1週間のトレーニングメニューを紹介します。
「何を・いつ・どれくらいやればいいか」が一目で分かる構成なので、ジム初心者の方はもちろん、久しぶりに運動を再開する方にも取り入れやすい内容です。
まずは自分の生活リズムに合いそうなプランから試してみましょう。
【週2回プラン|初心者向け】運動習慣をゼロから作る全身トレーニング
これから筋トレを始める方や、久しぶりに運動を再開する方に向けた、シンプルで続けやすい全身トレーニングプランです。
週に2回、同じメニューを繰り返すことで、運動習慣の土台を無理なく作っていきます。
<こんな方におすすめ>
- ・これから運動を始めたい
- ・ジムに通うのが久しぶり
- ・まずは「続ける習慣」を身につけたい
■ 1週間のトレーニングスケジュール例
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 全身 | 休み | 休み | 全身 | 休み | 休み | 休み |
下記の全身トレーニングメニューを、週に2回実施します。 曜日はライフスタイルに合わせて調整してください。
■ 全身トレーニングメニュー(週2回共通)
| 部位 | 種目例 | 目安回数・セット |
|---|---|---|
| 脚 | レッグプレス | 10〜15回 × 2〜3セット |
| 胸 | チェストプレス | 10〜15回 × 2〜3セット |
| 背中 | ラットプルダウン | 10〜15回 × 2〜3セット |
| 体幹 | プランク | 20〜30秒 × 2〜3セット |
慣れてきたら、セット数を1セット増やしたり、負荷を少しずつ調整していきましょう。
【週3回プラン|ステップアップ向け】部位別に鍛える分割トレーニング
週2回のトレーニングが定着してきた方に最適なステップアッププランです。鍛える部位を「押す・引く・脚」に分けることで、1回あたりの集中度を高め、回復とのバランスを最適化します。
同じ部位が回ってくるまで1週間空くため、1回のトレーニングでしっかりと負荷をかけ切ることが最大のポイントです。
<こんな方におすすめ>
- ・週2回の運動が無理なく続いている
- ・基本的なトレーニング動作に慣れてきた
- ・より効率よく体を変えていきたい
■ 1週間のトレーニングスケジュール例
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Push | 休み | Pull | 休み | Legs | 休み | 休み |
以下では、各曜日ごとのトレーニング内容を紹介します。
月:Push(押す日)|胸・肩・上腕三頭筋
| 種目 | 目安回数・セット |
|---|---|
| チェストプレス または ベンチプレス |
8〜12回 × 3セット |
| ショルダープレス | 8〜12回 × 3セット |
| ディップス | 限界回数 × 3セット |
水:Pull(引く日)|背中・肩(後部)・上腕二頭筋
| 種目 | 目安回数・セット |
|---|---|
| 懸垂 (または ラットプルダウン) |
8〜12回 × 3セット |
| ベントオーバーロウ | 8〜12回 × 3セット |
| アームカール | 10〜15回 × 3セット |
金:Legs(脚の日)|脚・お尻・体幹
| 種目 | 目安回数・セット |
|---|---|
| スクワット | 8〜12回 × 3セット |
| ランジ | 左右10回ずつ × 3セット |
| レッグレイズ | 15〜20回 × 3セット |
週3回プランでは、各部位に十分な刺激を与えられる反面、疲労管理も重要になります。トレーニング翌日に強い疲れが残る場合は、負荷やセット数を調整し、回復を優先しましょう。
引き締まった美ボディを目指してダイエットを加速させたい方や、女性に最適なジムメニューの「正解」を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
関連記事:【女性向け】ダイエットにおすすめのジムメニューは?効果的にやせる運動方法
トレーニング効果を最大化する栄養と睡眠の重要性
筋トレの効果を高めるためには、トレーニング内容だけでなく、栄養補給と睡眠も欠かせません。
運動で体に刺激を与えたあとは、適切な食事と十分な休息をとることで、はじめて体づくりが進んでいきます。
ここでは、これまでの努力を無駄にしないために押さえておきたい「栄養」と「睡眠」のポイントを整理して解説します。
筋肉の材料を届ける「栄養戦略」
トレーニング後の体は、筋肉を修復・成長させるための栄養素を必要としている状態です。 特に意識したいのが、タンパク質・炭水化物・脂質のバランス、 いわゆる「PFCバランス」です。
タンパク質(Protein)
筋肉の主な材料となる栄養素で、トレーニング後の回復には欠かせません。
日常的に不足しやすいため、意識して摂取することが重要です。
1日あたりのタンパク質摂取量の目安は、定期的に運動をしている場合、体重1kgあたり約1.5g程度を一つの参考値として考えるとよいでしょう。
鶏むね肉や卵、魚、大豆製品などの食品に多く含まれており、
食事で不足する場合はプロテインを活用するのも一つの方法です。
炭水化物(Carbohydrate)
体を動かすためのエネルギー源となる栄養素です。
炭水化物が不足すると、トレーニング中に力が出にくくなるだけでなく、
筋肉が分解されやすくなることもあります。
トレーニング前のエネルギー補給や、トレーニング後の回復を目的として、
タイミングを意識して摂取することが効果的です。
白米やオートミール、果物などは取り入れやすい食品です。
脂質(Fat)
脂質は体のコンディションを整え、ホルモンの働きを支える役割を持っています。
量よりも質を意識し、良質な脂質を適量取り入れることがポイントです。
ナッツ類や青魚、オリーブオイルなどは、日常の食事に取り入れやすい選択肢です。
最高の成長を引き出す「睡眠」の整え方
筋肉の修復と成長を最も強力にサポートするのが、睡眠中に分泌される成長ホルモンです。
質の高い睡眠を確保することは、筋肥大を目指すうえで非常に重要です。
まず意識したいのは、睡眠時間の確保です。理想は7〜8時間の連続した睡眠で、特にトレーニングを行った日は回復を優先しましょう。
また、睡眠の質を高めることも欠かせません。就寝前のスマートフォンやパソコンの使用を控え、寝室の明るさや温度を整えることで、自然な眠りにつながりやすくなります。就寝・起床時間をできるだけ一定に保つことも、体内リズムを整えるうえで効果的です。
どれほど優れたトレーニングメニューを実践しても、栄養と睡眠が伴わなければ体は思うように変わりません。「トレーニング・栄養・睡眠」の3つをセットで考えることが、理想の体づくりへの近道です。
たまった疲れをリセットしたい方や、良質な睡眠を手に入れるための「サウナと運動の意外な活用術」を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
関連記事:睡眠負債の改善や質の向上にはサウナと運動が効果的?実践方法を解説
筋トレの頻度に関するよくある質問
Q. 筋トレは毎日やった方が効果がありますか?
A. 必ずしも毎日行う必要はありません。筋トレによって筋肉は一度ダメージを受け、 休息と栄養をとることで回復・成長します。 初心者の方が毎日同じ部位を鍛えてしまうと、回復が追いつかず、 かえって疲労が溜まりやすくなることがあります。 まずは週2〜3回を目安に、休養日を挟みながら行うのがおすすめです。
Q. 筋トレ初心者は週に何回から始めるのがベストですか?
A. 筋トレ初心者の方は、週2〜3回から始めるのが一般的です。 無理なく継続できる頻度で行うことが、結果的に体づくりの近道になります。 最初は全身をバランスよく鍛えるメニューを選び、 運動習慣を身につけることを優先しましょう。
Q. 筋肉痛がある日は筋トレしても大丈夫ですか?
A. 軽い筋肉痛であれば、ストレッチや軽めの運動によって 血流が促進され、回復を助ける場合もあります。 ただし、強い痛みがある場合や動かすのがつらい場合は、 無理をせず休養を優先しましょう。 筋肉痛の部位を避けて、別の部位を鍛えるのも一つの方法です。
Q. 筋トレの頻度を増やすタイミングはいつですか?
A. 現在の頻度で疲労が残らず、トレーニング後も問題なく 日常生活を送れるようになったら、頻度を増やす目安といえます。 週2回が無理なく続いている場合は、週3回に増やし、 鍛える部位を分けたトレーニングに移行すると効率が高まります。