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安心して利用できる施設のために。
感染症予防としての換気のこだわり

コロナ禍によって、人々の生活は大きく変化しました。スポーツクラブも感染症予防のために適切な対策をとることが求められています。中でも重要視されているのが、屋内空間における換気です。
ルネサンスでは、コロナ以前から実践してきた換気体制をさらに見直し、安全・安心な施設づくりに力を注いでいます。そのこだわりについて、施設管理の責任者である伊藤純一に話を聞きました。

全クラブで進めた感染症予防対策

2020年4月に発出された第1回目の緊急事態宣言と、それに伴う営業自粛要請によって、ルネサンスでも全国のクラブが一斉臨時休業となりました。休業期間は約2ヵ月。その間、施設管理チームでは、きたるべき再開に向けた準備を急ピッチで進めました。

「まず、飛沫防止のため、ランニングマシンのあいだに透明のパーテーションをひとつずつ設置しました。全国100以上のクラブにある、すべてのランニングマシンの台数分なので、2,000個以上になったでしょうか。どのように配置すればより効果的かを考え、できるだけコストを抑えながら、必要な数をクラブ再開に間に合うよう手配しました。

また、来館された方の体温を測定する体温測定カメラを、全クラブに一斉導入しました。体温測定カメラは基本的にクラブの入り口に設置しましたが、例えば大人のフィットネスとジュニアスイミングで出入口が分かれる場合などは、入り口ごとにカメラを設置しています。 休館中は、お客様から『これからどうなるのか』と、多くのお問い合わせをいただきました。再開後、お客様に安心してクラブを利用していただくことを第一に、いろいろな準備を進めました」

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その後、クラブが再開すると、来館した方々からは「またクラブに来ることができて良かった」「みんなに会えてうれしい」という声が多く寄せられたそうです。一方で、スタジオやジムのレッスンでは、それまでとは違った新しい運動スタイルが始まりました。

「お客様にとって最も大きな変化は、運動中のマスクだと思います。もちろん、初めのうちは『息苦しい』と抵抗感を示す方もいらっしゃいましたが、今では新しい運動スタイルとして皆様に受け入れていただいています。一貫してマスク着用をお願いしてきたことで、『感染症対策をしっかりしている』という安心感にもつながっているようです」

以前からずっと取り組んできた換気へのこだわり

ルネサンスの感染症対策のこだわりのひとつが、換気です。しかし、コロナ禍においても、実はクラブの換気設備は、今までと大きな違いがないといいます。その背景には、コロナ禍よりも前から当たり前として実践してきた、徹底した換気の体制がありました。

「法律に則った換気体制を守ることは大前提。その上で、社内基準を設け、法律で定められた回数以上に館内の換気を行っています。ご利用人数が多く、運動強度も高いジムやスタジオは換気回数を増やすなど、場所や状況によっても調整をしています。例えば、ジムエリアの空気は、10~12分で外の空気と入れ替わっているんですよ。

さらに、換気の際には、新鮮な空気を入れる場所や、量にも配慮しなければなりません。中でも、ランニングマシンなど有酸素運動を行うエリアには、ほかの場所よりも多くの空気が必要です。マシンの配置に合わせて、外の空気をどこから入れ、中の空気をどこから出すか。館内の空気の流れを考え、より効率良く換気ができるシステムを整えました。

これらの取り組みは、当然のこととして行ってきたため、これまで積極的に発信していませんでした。しかし、コロナ禍で換気が注目されるようになってからは、安心してクラブに通っていただけるように、お客様にも換気体制についてしっかりとお伝えするようにしています」

空気の温度にもこだわり、快適に過ごせる環境づくりを

館内の換気は、機械によって外気を取り入れ(給気)、室内の空気を屋外へ排出します(排気)。このときにクリアしなければいけない課題が、空気の温度です。夏の暑い時期に外の空気をそのまま取り込むと、室内の温度が上昇して、快適さが失われてしまいます。

「夏は給気の際に、外の熱い空気を一度機械で冷やしてから、館内に取り入れるようにしています。また、外から取り入れた空気が直接人にあたらないように、給気の位置も工夫しています。
実は、2020年6月の再開当初は、換気を最大にするため、窓を開けてフィットネスなどのレッスンをしていましたが、暑さが増すにつれて難しくなります。ルネサンスは設備を整えていたおかげで、窓を閉めていても、快適かつ新鮮な空気をお客様に届けることができました。

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しかし、換気設備をしっかりと整えていても、実際の空気の流れは目に見えません。そこで、二酸化炭素(CO2)濃度の測定器を導入し、CO2濃度で新鮮な空気をたくさん取り込めていることを確認できるようにしています。
また、空気の状態は、スタジオの広さや人数、運動量などによっても異なります。従来の換気システムにプラスしてCO2濃度を指標にすることで、空気の流れが滞っていないかを知ることができます」

適切な環境を維持するため設備のメンテナンスに注力

伊藤をはじめとする施設管理チームは、全国のクラブの設備メンテナンスも担当しています。「設備やシステムは、完成したら終わりではありません。むしろ、その後どう維持していくかが大切なんです」と、伊藤は語ります。

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「建物や設備は、使い始めた日からどんどん劣化します。それを正しい状態で維持していくのも、私たち施設管理チームの大切な役割です。 例えば、年に1度しか点検をしていなかったとしたら、万が一点検の翌日に設備が壊れた場合、その1年間はずっと不具合を抱えたまま稼働することになります。そのようなことのないように、定期的に全国のクラブを回り、法律で定められた以上のきびしい基準で、施設内のさまざまな設備をチェックしています。

換気設備については正しく給気・排気できているかを細かく点検し、館内のさまざまな場所のCO2濃度を測定し、数値を確認しています。もし、CO2濃度が基準より高ければ、換気設備のどこかに不調があるということ。こまめなメンテナンスによって、設備の小さな故障も早期に発見できます。
また、いくら設備の状態に問題がなくても、空気の取り入れ口や排出口が汚れたりほこりが溜まっていたりしては、正しく換気することができません。各クラブのスタッフも換気の重要性を強く意識し、日常の清掃に力を入れています」

3密を避け、お客様とともに目指す安全・安心のスポーツクラブ

換気以外にも、ルネサンスでは「3密(密閉・密集・密接)」を避け、安心して利用できる環境づくりに取り組んでいます。グループで行うスタジオレッスンは、参加人数を従来の約半数に制限。パソコンやスマートフォンから簡単にレッスンを予約できる、WEB予約システムもスタートしています。人気のクラスでもスタジオで並ぶ必要がなく、密を避けられるようになりました。

「これまで45分から60分だったレッスン時間を、30分に短縮しました。1回のレッスンが終わったらしっかりとインターバルを取り、スタジオ内の空気を入れ換えるようにしています。
レッスンが予約制になったことで、『生活リズムにメリハリができ、運動習慣がついた』という声もいただきました。お客様にとって、新しいレッスンに出合えるきっかけにもなっているようです」

実直・真摯に、感染症予防に全力で取り組んでいく

ルネサンスでは、コロナ禍になる前から換気に対してこだわりを持っていましたが、新しく始めたこともあるのでしょうか。

「コロナ禍をきっかけに、従来の換気システムに見直しを加え、安心してご利用いただくための対策を徹底しています。2021年のオリコン顧客満足度調査では、フィットネスクラブの『衛生管理』の項目で第1位をいただき、これまでの取り組みを評価していただけたのではないかと、うれしく思っています。
最近では、よりきめ細かい施設管理を目指して、設備清掃を専門に行う施設メンテナンスチームも発足させました。これからも、安全性の高い環境の整備に全力を尽くし、多くの方に快適なフィットネスライフを楽しんでいただきたいと思います」

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~おわりに~
総合スポーツクラブのルネサンスでは、換気をはじめとした感染症予防対策に、全クラブで取り組んできました。集団感染が発生しやすい条件(密閉・密集・密接)を避け、皆様に安心してご利用いただけるよう、これからも安全な環境づくりを徹底していきます。
運動習慣 再始動~感染予防対策のご案内ページへ

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記事監修

株式会社ルネサンス
施設開発部
伊藤純一
株式会社ルネサンスに入社後、施設の点検・修繕、リニューアル工事管理を行う。現在は施設開発部の施設管理チームと施設メンテナンスチームの担当として、全施設の安全性と快適性の向上に取組む。

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