お正月太り・冬太りの原因は?食事や運動で解消する方法を解説

年末年始はクリスマスやお正月、新年会などイベントが続き、つい食べ過ぎたり、運動をサボってしまったりする方も多いのではないでしょうか。

寒さで外出が減り、気づけば体重が増えていた…というお悩みもよく耳にします。そんなときは、体重の増加がむくみなのか脂肪なのかを見極めることで、適切な対策がとりやすくなります。

本記事では、お正月太り・冬太りのおもな原因やむくみと脂肪の見極め方、食事や運動で身体を整える方法について紹介します。

教えてくれたヒト

安藤トレーナー
管理栄養士の資格を持つルネサンストレーナーとして運動や栄養指導などを幅広く担当。

なぜ?お正月太り・冬太りを招く3つの原因

寒さがきびしくなる冬は、気温だけでなく身体の動きや食生活にも変化が表れやすい季節です。特に年末年始は生活リズムが乱れやすく、気づかないうちに体重が増加してしまうことも…。

ここでは、冬太り・お正月太りを引き起こすおもな3つの原因について見ていきましょう。

基礎代謝の低下とエネルギー消費の減少

本来、冬は寒さによって体温を保つために基礎代謝が上がりやすい季節とされています。しかし、現代の生活では暖房の効いた室内で長時間過ごすことが多く、身体がみずから熱を生み出す機会が少なくなっています。
そのため、思ったほど代謝が上がらず、エネルギー消費量も減少しやすいのです。

また、寒さによって血行が悪くなると、内臓の働きも低下し、身体全体の代謝が落ちる原因にもなります。加えて、冬は天候や気温の影響で外出機会が減り、日常生活における「非運動性熱産生(NEAT)」と呼ばれるカロリー消費も低下します。
通勤や買い物の移動が車中心になることで、歩く時間が減るのも一因です。

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基礎代謝は筋肉量や日々の活動量に左右されます。
冬は意識して身体を動かす時間を取り入れ、筋肉を使うことが大切。

暖房の効いた部屋にいても、ストレッチや軽い運動をこまめに行うだけでも、代謝の低下を防ぐことができますよ。

イベントによる食生活の乱れ

12月から1月にかけては、クリスマス・年末年始・新年会など、食事が中心となるイベントが続きます。普段よりも高カロリーな料理やアルコールをとる機会が増えることで、エネルギーの摂取過多が起こりやすくなります。

特にアルコールには食欲を高める作用があり、おつまみやごちそうをつい多く取りすぎてしまいがち。

また、おせち料理には糖質・塩分・脂質の多い食材が含まれており、だらだらと食べ続けてしまうと体重増加につながりやすくなります。

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イベントを楽しむ気持ちはそのままに、前後の食事でバランスをとることが大切です。
楽しんだ分、次の日は野菜中心にしよう、といった小さな意識が、身体を整える第一歩になりますよ。

むくみと脂肪、どちらが原因?違いを見極めよう

お正月明けに体重が増えたけれど、数日で元に戻った、気づけば下半身が重だるい感じがするなど、冬太りの実感は人それぞれです。実は、この時期に起こる体重増加の正体は、むくみと脂肪の2種類に分けられます。

まずは、自分の身体に起きている変化がどちらによるものなのかを見極めることが、正しくリセットするための第一歩です。
ここからは、むくみと脂肪、それぞれの特徴と見分け方を紹介します。

むくみの場合

むくみによる体重増加は、数日から1週間程で自然に戻ることが多いのが特徴です。顔や脚が重だるく感じたり、指で押すとあとが残るような感覚があったりする場合は、むくみの可能性が高いでしょう。

原因としては、塩分のとりすぎや水分不足、長時間同じ姿勢でいることによる血流の滞りなどが挙げられます。
お正月の濃い味のおせち料理やアルコールによって、体内の水分バランスが乱れているケースも少なくありません。

関連記事: むくみの原因とは?解消に効果的なマッサージやストレッチを紹介 |ルネサンスマガジン

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むくみ対策には、カリウムを含む野菜や海藻類を意識的にとることが効果的。

水分をしっかりと補いながら、軽いストレッチや入浴などで血流を促しましょう。

脂肪の場合

数週間たっても体重が戻らない、またはお腹や太ももなどの特定部位に厚みを感じる場合は、脂肪として定着してしまっている可能性があります。

年末年始に食べすぎたまま運動不足の状態が続くと、余分なエネルギーが脂肪として蓄積され、なかなか落ちにくくなってしまいます。
特に内臓脂肪は、見た目では気づきにくいため注意が必要です。

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無理のないペースとしては、1ヶ月あたり体重の約5%を目安に減らすのが理想的。

例えば体重60kgの方なら、月に3kg程度を目指すと健康的に脂肪を減らすことができます。

お正月太り・冬太りを解消!食事で意識すべき3つのこと

冬太りを解消するためには、急激な食事制限をするのではなく、身体を内側から整えるような質の良い食事を意識することが大切です。

特に、身体を温める・栄養バランスを整える・食べ過ぎを調整するという3つの視点から、日々の食生活を見直してみましょう。

身体を内側から温める食材を選ぶ

冷えは基礎代謝を下げやすく、脂肪の燃焼を妨げる要因にもなります。特に冬は、気温の低下により身体が冷えやすくなるため、食事で身体の内側から温めることが大切です。

生姜、にんにく、唐辛子、ネギなどの香味野菜や、大根、人参、ごぼうといった冬野菜は身体を温める作用があり、加熱調理することでより効果的に摂取できます。
味噌や納豆、キムチといった発酵食品も、腸内環境を整える働きがあるため、代謝の維持や冷え対策に効果的です。

飲み物は白湯や生姜湯、ハーブティーなど、温かいものを選ぶと冷え予防になります。

関連記事: 冷え対策におすすめ!体を温める食べ物とお手軽温活レシピ |ルネサンスマガジン

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身体を温める食材は、冷えによる代謝低下だけでなく、免疫力の維持にも役立ちます。
普段の食事に少しずつ取り入れることで、冬の身体づくりをサポートできますよ。

カロリーコントロールしやすい鍋料理を活用する

冬の食卓で大活躍する鍋料理は、実は冬太り対策に最適なメニュー。
鍋料理は低カロリーで野菜をたっぷり摂れ、満腹感も得やすいため、無理なく食事の質を上げることができます。

味付けは出汁やポン酢をベースにすると、塩分を抑えながら素材の旨みを楽しめます。
ただし、シメのうどんや雑炊は糖質が多くなりやすいため、春雨や豆腐などを代用するのがおすすめです。

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鍋料理は油の使用も少ないので、体重管理をしたい方には特におすすめ。
シメとして麺類やごはんを楽しむ場合は、量やタイミングに注意しましょう。

食べすぎた後の調整を意識する

イベントや外食などで食べすぎた翌日には、無理に食事を抜くのではなく、栄養バランスを意識した調整メニューに切り替えることが重要です。

例えば、カリウムを豊富に含む野菜や海藻類を取り入れて、身体にたまった余分な水分や塩分を排出しましょう。
また、糖質や脂質を控えめにし、豆腐や白身魚、蒸し野菜などを中心にした、消化にやさしいメニューにするのがおすすめです。

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プチ断食のように食事を抜くのではなく、あくまで調整するという意識が大切。
たんぱく質やビタミン・ミネラルをバランスよく取りながら、無理なく身体を整えていきましょう。

寒くてもできる!お正月太り・冬太り対策の運動

寒い季節は外に出るのが億劫になり、運動の機会も減りがちです。ですが、短時間でも室内で体を動かせば、冬太りの予防や解消につながります。

ここでは、スポーツクラブ ルネサンスのトレーナー監修のもと、脚・背中・胸などの大きな筋肉を使う筋トレパートと、短時間で脂肪燃焼をサポートするHIIT(高強度インターバルトレーニング)パートの2種類の運動をご紹介。運動が苦手な方でも取り入れやすく、続けやすい対策法です。

筋トレパート:大きな筋肉を動かして代謝アップ

筋トレパートで紹介する4種目、ホバー・アイソメトリック・バックエクステンション・バックランジは、お腹・胸・背中・脚と全身をバランスよく使えるトレーニングです。

寒さで動く機会が減りがちな冬は、身体の大きな筋肉を意識的に動かすことが、代謝をアップするカギになります。

●ホバー(お腹)

ホバーは、お腹まわりを中心に体幹全体を引き締める基本のエクササイズ。姿勢をキープすることでインナーマッスルを刺激し、代謝アップにも効果的です。目安は20秒×3セット。

<ホバーの手順>
  1. うつ伏せになり、肩幅に肘をつく
  2. つま先を立てて身体を持ち上げ、頭~お尻~かかとを一直線に保つ
  3. 腰を反らさず、お腹に力を入れて姿勢をキープする
  4. 呼吸を止めず、20秒を目安に続ける

●アイソメトリック(胸)

アイソメトリックは、胸の筋肉に集中して負荷をかけるトレーニング。腕を動かさずに力を入れ続けることで、効率的に上半身を引き締められます。目安は、1周(上・中・下)×5回×3セット。

<アイソメトリックの手順>
  1. 胸の前で両手を合わせて押し合う
  2. 胸を張り、力を入れたまま「斜め上→正面→下」と動かす
  3. 各位置で数秒ずつキープ

●バックエクステンション(背筋)

バックエクステンションは、姿勢の改善にも効果的な背中のトレーニング。身体を反らすのではなく「背中を使って引き上げる」意識が大切です。目安は、5回×3セット。

<バックエクステンションの手順>
  1. うつ伏せになり、両手を前に伸ばす
  2. お腹を床につけたまま、上体を持ち上げる
  3. 両ひじを後ろへ引いて肩甲骨を寄せ、1の状態に戻す
  4. 2~3を繰り返す

●バックランジ(脚)

バックランジは、お尻や太ももを重点的に鍛え、下半身の引き締めに効果的。代謝の大きな筋肉を動かすことで、冬太り対策にも役立ちます。目安は、5回(左右交互)×3セット。

<バックランジの手順>
  1. 脚を腰幅に開いて立つ
  2. 片脚を後ろに引いて、前後のひざが90度になるよう腰を落とす
  3. 前の脚で床を押して戻る
  4. 左右交互に行う

HIITパート:脂肪燃焼を加速させる有酸素サーキット

短時間で効率よく脂肪を燃やしたいときは、HIITがおすすめ。
リズムよく3種目を行うことで、心拍数を上げてカロリー消費を促進します。

基本の流れ「30秒動く→3秒休む→次の種目」×3種目、1セット終わったら休憩30秒、これを5セット繰り返します。

●サイドランジ

サイドランジは、股関節やお尻をしっかり動かすことで、代謝を高めながら内ももにもアプローチできる動きです。

<サイドランジの手順>
  1. 立ち姿勢から、右脚へ体重を乗せながら股関節を曲げて腰を落とす
  2. 左脚は伸ばしたまま、つま先は正面に向ける
  3. 右の脚で床を押し、立ち上がる
  4. 左右交互に繰り返す

●スイングスクワット

スイングスクワットは、ジャンプせずに、スイング動作で全身を使えるエクササイズ
むくみ解消にも効果的です。

<スイングスクワットの手順>
  1. 肩幅に立ち、背筋をまっすぐに保つ
  2. 腕を後ろへ振りながら、お尻も後ろに引き、スクワットの姿勢になる
  3. 脚の力で床を押し、立ち上がる勢いで腕を上へ、かかとを持ち上げる
  4. 2~3を繰り返す

●ニートゥエルボー(プランク姿勢)

ニートゥエルボーは、体幹を保ちながら脚を動かす全身トレーニング
短時間でも汗ばむ強度で、代謝アップに効果的です。

<ニートゥエルボーの手順>
  1. 両手を肩の真下に置き、腕立て伏せの姿勢をとる
  2. 頭~お尻~かかとを一直線に保ち、お腹に力を入れて姿勢をキープする
  3. 右ひざを右肘の方へ引き寄せて戻す
  4. 左ひざも同様に引き寄せ、交互に繰り返す

お正月太り・冬太りをリセットして、スッキリした身体で春を迎えよう

お正月太りや冬太りは、寒さやイベントの多さにより生活習慣が乱れやすいこの季節ならではの現象です。
しかし、原因を正しく理解し、日々の食事や運動を少しずつ見直していくことで、無理なくリセットできます。

運動のやり方がわからないという方は、ぜひスポーツクラブ ルネサンスに足を運んでみてください。運動も栄養も熟知したトレーナーが、あなたの冬太りのリセットをしっかりサポートします。

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よくある質問(FAQ)

Q. お正月太り・冬太りのおもな原因は何ですか?

A. お正月太り・冬太りのおもな原因は、暖房の効いた室内で過ごす時間が長くなり基礎代謝が下がること、年末年始のイベントで高カロリーな食事やアルコールをとりすぎること、そして寒さで外出や運動の機会が減ることも一因です。これらが重なることで、身体に脂肪がたまりやすい状態となります。

Q. お正月に増えた体重はどのくらいで戻せますか?

A. むくみによる体重増加であれば、数日~1週間程度で自然に戻ることが多いです。ただし、脂肪として定着してしまった場合は、1ヶ月で体重の約5%を目安に減らすペースで、無理のない方法で落としていくのが理想的です。
例えば、体重60kgの方であれば、1ヶ月に3kg前後の減少を目標にすると無理なく健康的に痩せられます。

Q. 運動が苦手でもできる冬太り対策はありますか?

A. 筋肉量が多い「脚」「背中」「胸」といった大きな筋肉を動かす筋トレや、短時間で運動後もカロリー消費が持続する「HIITトレーニング」がおすすめです。無理なく継続できるものからはじめましょう。

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